2017年12月13日に「新幹線初の重大インシデント」が発生した、というニュースが流れました。
ご存知の方も多いと思いますが、このニュースを聞いた時に「神戸製鋼所の検査データの改ざん」がすぐに頭に浮かびました。
ニュースでは、
◆新幹線「のぞみ34号」の車両の台車に亀裂が入っているのが見つかった
◆国の運輸安全委員会は深刻な事故につながる恐れがあったとして、「重大インシデント」に指定した(新幹線では初)
◆発生したのは、12月11日の博多発東京行きの新幹線「のぞみ34号」
◆車両から焦げたような臭いや異常な音がしたため、名古屋駅で緊急点検が行われた
◆JR西日本によると、前から4両目の13号車で車体を支える台車に亀裂が入っていた
◆モーター付近では油が漏れていた
◆乗客約1300人にけがはなかった
ということでした。
詳細はわかりませんが、シロウト考えですが、台車の亀裂が大きければ、脱線したでしょう。
また、モーター付近で油が漏れていたということは、火災につながったでしょう。
つまり、時速200キロを超えるスピードで脱線し、車両が炎上したとしたら、乗客に何もないということはまず、あり得ないでしょう。
亀裂の入った車両の製造からの年数はわかりませんが、亀裂が起こることが想定されていた箇所であるか、そうであれば、想定される経年劣化年数未満であったのか否か、などは興味があるところです。
仮に「だましだまし使っていた」ということであれば、検査が不十分であったわけですし、検査方法の見直しや交換頻度の見直しが必要で、設計部門にその情報はフィードバックされなければなりません。
「亀裂が発生することが想定されていなかった事案」である場合は、原因究明は相当厄介だと思います。
設計段階での強度計算の妥当性などの検証はもちろんですが、受入材料が設計仕様通りのものがきちんと納入されていたか否かの検証も必要になります。
また、設計以下の耐用年数や運行回数での亀裂であれば、製造上の問題なのか、新幹線の運行上の問題なのか、検査段階なのか、修理やメンテナンス段階なのか、「どこに亀裂の原因があったのか」探るのは膨大な時間と調査が必要になるでしょう。
「とりあえずの処置」として、「同型の車両、かつ、亀裂が発生した年式以降の車両」は総点検、または、できるだけ使用を控える、ということが安全上考えられますが、実際には、それはおそらく無理でしょう。
しっかりと原因究明して、「新幹線の安全神話」が崩れないことを祈りたいです。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ572号より)
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