2017年11月29日の午前に、大相撲の横綱日馬富士(伊勢ケ浜部屋)が、日本相撲協会に引退届を提出したそうです。
引退理由は、秋巡業中の10月25日に鳥取市内で同じモンゴル出身の幕内貴ノ岩(貴乃花部屋)に暴行したことが明らかになり、その責任を取るそうです。
記者会見は、29日午後2時から福岡県内で予定されているそうなので、ネットニュースなどをチェックしながら、「日馬富士本人の口」から、どんなことが語られるか注目したいと思います。
ちなみに、各メディアの情報では、戦後、横綱が不祥事で現役を退くのは、日馬富士で4人目だそうです。
◆前田山 1949年に休場中に野球観戦
◆双羽黒 1987年に失踪騒動
◆朝青龍 2010年に知人男性に暴行
暴行事件があった鳥取市内のラウンジにいたとされる関係者への警察の事情聴取は終わったようですが、当時の状況については、まだ、「間接的な関係者の2次情報」ばかりなので、正直、よくわかりません。
しかし、「品格」など「結果責任が問われる横綱」ですから、暴行に至る原因や経緯は、日馬富士にとって「同情するべき点」が仮にあったとしても「暴行」と「被害届が警察に提出された」という事実から考えれば、「引退」は残念ですが避けられなかったでしょう。
仮に、日馬富士が「引退届」を出さなかったとしても、横綱審議委員会の現在の流れを考えれば「引退勧告」が出るのは時間の問題だったでしょう。
報道によると、日馬富士本人も、食欲がなく、焦燥しており、相撲に対する気力がなくなった、と伝えられていますから、もし、土俵に復帰がかなったとしても、横綱らしい取り組みはできなかったかもしれないです。
個人的には、私は「小兵力士」が好きなので、体重137キロ(身長は186センチ)と小柄な日馬富士関の相撲は好きでした。
若干皮肉なことに、日馬富士自身も、暴行をふるった相手力士(貴ノ岩)の親方の親方(先代貴ノ花)を小兵力士の先輩として参考にし、尊敬していたそうです。
私の感覚では、横綱昇進(2012年11月場所)以前は「安馬(あま)」という四股名で、幕内時代は、圧倒的な強さを感じませんでしたが、大関昇進後は、とんとん拍子に上り詰めた印象があります。
報道では、モンゴルの大学や大学院を通信教育で卒業しており、法政大学大学院政策創造研究科の学生でもあるそうなので、相撲界では珍しい現役力士のインテリでした。
また、モンゴルでは「英雄」扱いをされているそうなので、朝青龍のようなビジネスセンスがあるかどうかはわかりませんが、モンゴルに帰って「政治家」など公職を務めることは可能でしょう。
それにしても、気になるのは、「現役引退」によって、「真相究明が闇の中」に入らないか、心配です。
日馬富士の奥さまはモンゴル人ですし、「整理が付いたら帰国」することは容易でしょう。
また、引退した以上「協会が強制的に事情聴取」することも難しくなるはずです。
貴乃花親方が、
◆弟子がケガを負った以上、協会内部で、うやむやにするのはよくない
◆協会の古い体質を変えたい
◆強くなるためには孤独でなければならない(現役時代は他の部屋の力士と仲良くするな)
という強い想いは理解できます。
しかし、自分の信念を曲げないことは、ある意味尊敬に値しますが、横綱審議委員や協会の他の理事や親方衆との協調性、全くマスメディアへの説明を現時点で行っていない点、といった渉外能力という点では、「相撲界の改革への意気込みは理解できるが、彼の処世術では仲間は増えないし、世間もついてこない」気がします。
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