「遺失物法」によると「落とし主の住所を広い主に教えられる」そうです。

現代の社会情勢を鑑みると、個人情報を警察が教えることができるのは、なんだか違和感があります。

 

 

ネットで「遺失物、個人情報」といった言葉で検索してみると、落とし主が警察に連絡すると「広い主に連絡してください、連絡がない場合は、住所、携帯番号を広い主に連絡することがあります」というような対応を取っている警察が多いようです。

 

 

古い記憶ですが、私はこれまでの人生で、警察署に落とし物を届けた経験が2回、自分が落とした落とし物を受け取った経験が1回あります。

 

 

落とし物を届けた経験(広い主になった経験)は、約20年前に2回(いずれもお財布)ありますが、私は連絡先として実家の住所と電話番号を警察に伝えていたので、落とし主から電話があって、実家に訪ねてこられ、「拾得物件預かり書」を落とし主に渡して、落とし主からはお礼をもらって「終了」でした。

 

 

たぶん、この時に、私が「落とし主からの電話に出ずに連絡が取れなかった場合」は、「警察は広い主である私に落とし主の住所を教えることができる」ということなのでしょう。

 

 

自分が落とし物(財布)をした経験は、1996年の夏頃に1回あります。

落とした場所は千葉県の津田沼駅付近の屋台のラーメン屋です。

この時は、高校時代の友人の結婚式があり、終電がなくなったので、友達と〆にラーメンを食べてタクシーで帰ろうということになったのです。

どうやら、ラーメンの支払いを済ませて、財布を屋台に置いたままタクシーに乗り込んでしまったのです。

 

 

帰宅した後、すでに深夜でしたが、すでに寝ていた母か妹に頼んで、車で津田沼駅の屋台に行くと、「お客さんが帰った後に来店したお客さんが交番に届けたはずだよ」と教えてくれました。

そこで、交番に行くと、警察官の人に「どんなお財布?中身には例えばどんなものが入っている?」といくつかの質問を受け、交番の奥から「ビニール袋に入った私の財布」を持ってきて「これですか?」と聞かれました。

まさに目の前にある「それ」が私の財布なんですが、遺失物法により「拾得者から引き渡しの権利」をもらわなければ、私の手に帰ってきません。

 

 

手順としては、「拾得者と連絡を取る」→「お礼を渡して預かり書をもらう」→「習志野警察署に受け取りに行く」という流れです。

記憶が定かではありませんが、携帯電話が普及していない時代でしたので、広い主の固定電話に連絡(落とした翌日が日曜だった)したような気がします。

待ち合わせ場所(陸上自衛隊習志野駐屯地前にあった「すかいらーく」の駐車場)に行くと、広い主(たぶん20代の女性)と彼氏がいました。

拾っていただいたお礼を言い「ビール券5000円分」(確か財布には45万入っていたので、慣例の1割ルール)を渡そうとすると、女性は「そんなそんな」と恐縮していましたが彼氏が「気持ちだからいただきましょう」と言ってくれて、結果的には、預かり書との交換のような形でビール券を受け取ってもらえました。

 

 

月並ですが、感想としては、「財布を落としたら、面倒だな」という強い想いでした。

当時の仕事は、まだ、今ほど出張は多くなかったので、大丈夫でしたが、落とした翌々日の月曜日は、午後半休をもらって(落し物が財布だから当時の職場の上司も午後半休は快く許可してくれました)、習志野警察署に財布を受け取りに行きました。

 

 

その後の人生で、何度か財布を拾って駅長室や警察に届けていますが、大貫久男さん(19804月に銀座で一億円を拾った方)のような「高額拾得」でないかぎり、広い主とのやり取りが面倒なので「拾得権」(という言葉があるかわかりませんが)は放棄しています。

出張中の名古屋の地下鉄でお財布を拾った時は、落とし主は、きっと愛知の人だろうし、私が変に「広い主としての権利を主張」すると、お互いが会うのも大変ですからね~。

 

 

話を冒頭の「落とし主の住所を広い主に警察は教えられる」ですが、「落とし主が広い主と連絡が取れない場合」は、個人的には、「警察は落とし主の住所を広い主に教えるのではなく」今の時代ですから、「警察が連絡の仲介をとるシステム」に基本はするべきかな、と思います。

そうでないと、「落とし主が広い主の携帯に電話したけど連絡がつかなかった(住所を知るために意図的に連絡に出ないケースもあり得る)」場合は、「広い主は落とし主の住所を警察から聞き出す(教えてもらう)ことができる」わけで、なんだか変です。

 

 

外国人が日本に来て驚くことのひとつに「財布を落としても見つかるし、中身がなくなっていないこと」があるそうですが、個人情報にシビアな時代だけに、遺失物法の見直しが必要なのかもしれません。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ551号より)

 

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