2017年9月25日の「希望の党」結党会見で、若狭勝氏や細野豪志氏ら複数の国会議員が動く中、記者から、今後、小池百合子氏自ら新党をめぐる調整や交渉に乗り出すのか」について問われると、
「アウフヘーベンする。辞書で調べてください」
と小池氏は言った。
ところで、「アウフヘーベン」ってなに??
とマスメディアやネットがざわついていましたね。
日本語だと「止揚」と訳されますが、余計によくわかりません。
「アウフヘーベン」は、一般的には、
「あるものを否定しつつも、より高次の統一の段階で生かし保存すること」
を意味します。
ちなみに、私が、この言葉に初めて出会ったのは、大学生の時です。
当時、弁証法について関心を持っていました。
人に勧められて、弁証法について読んだ本は、
三浦つとむ氏が書いた「弁証法はどういう科学か」( 講談社現代新書)です。
その本の中で、印象に残っている概念のひとつが、「否定の否定の法則」です。
「否定の否定の法則」とは、否定が二回くり返されるということで、「まずそれまでのありかたが否定され、変わったありかたで進行し、のちにこれをまた否定してはじめのありかたにもどる」ということです。
ひらたくいえば、「まわりみち」です。
三浦つとむ氏は、
「一度他のありかたに変えて進行させ、あとでまたもとのありかたにもどすというやりかたこそ、大きな進歩であり、大きな利益をうみだしているのです」
「第一の否定を行ってちがったかたちで発展させ、さらに第二の否定を行うとき、どんな成果をあげられるかをとりあげるのでなければ、理解も評価もできません。
否定の否定を実践することによって、もとのままのかたちでは解決できない問題が解決されるというところに、否定の否定の法則の重要性があるからです」
といいます。
私の解釈が間違っているかもですが、結果は一緒でも、そこに至るプロセスにおいて、もとのあり方に戻り、結果的に肯定することになるわけなので、トータルで捉えれば、思考経路としては全然違うわけです。
それにしても、小池さん、築地・豊洲の会見の時も、「アウフヘーベン」を使っていた気がします。
流行語大賞にはノミネートされないと思いますが、小池さんの中でプチ「マイブーム」なのかもしれないですね。
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