以前ほどではありませんが、よく質問されることに、
「KPIとKGIは何ですか?」
「KPIとKGIの違いは何ですか?」
があります。
端的に、両者の意味を次に挙げると、
≪KPI≫
◇「Key Performance Indicator」の略
◇日本語では「重要業績評価指標」と訳されることが多い
≪KGI≫
◇「Key Goal Indicator」の略
◇日本語では「重要目標達成指標」と訳されることが多い
となります。
ビジネスの世界で考えると、組織の設立の目的は、様々だと思いますが、営利団体、非営利団体にかかわらず、事業目的を達成するためには、普通に考えれば、「売上」がなければ事業目的を達成する以前に、事業が継続できません。
そうなると、「KGI」(重要目標達成指標)のひとつに「売上」を設定するということはよくある話だと思うので、仮に「売上目標」を「10億円」と設定すると「売上10億円」は「KGI」となります。
では、「売上10億円」を達成するために重要な活動は何かと考えると、例えば、
◇新規営業件数
◇新規成約数
◇リピート成約数(成約率)
◇既存契約者に対する提案件数
◇既存契約者の顧客満足度
・・・
といった項目が重要な活動内容となるでしょう。
その場合、それらの活動を定性的に捉えることもできますが、例えば、「新規営業件数20件/月」といったように指標を設定すれば、それが「KPI」となります。
ダイエットに例えれば、「1年間で10キロ減量する」が「KGI」なら、「月間の運動時間30時間以上」とか「1日の摂取カロリー1800Kカロリー以下」といった指標が「KPI」と考えればいいでしょう。
あと、一般的によく言われることとして、「KGI」に対する「KPI」を設定しすぎると、監視指標が多くなりすぎて焦点がぼやけ、上手く進捗していない時に「何が原因でうまくいっていないのか」を特定し、改善するプロセスが有効的でなくなることがあるので注意が必要です。
話は全く変わりますが、マネジメントシステムの国際規格であるISOの認証制度がありますが、ISOマネジメントシステム認証機関の「KPI」(IAF MD15:2014)としては、
◇有効な認定された認証の数
◇審査員数
◇受け入れた認証の移転数
◇実施が遅れている審査の数
◇投入された審査工数
が設定されていて、認定機関に報告することが要求されています。
ちなみに、JIS Q 17011 7.11.2 項では、認定機関に対して、「認定した適合性評価機関が認定の要求事項を継続的に満たしていることを監視するために、定期的なサーベイランス現地審査、その他のサーベイランス活動、及び再審査を十分に短い間隔で行う手順及び計画を確立する」ことを要求している。
つまり、上記で示した「KPI」は、「認証の目的を確実に達成するための認証機関のプロセスの有効性について見識を提供するため」に重要な鍵となる指標、ということになる。
感覚的には、これらのKPIは、認証機関に適切な資源が提供され、計画的な業務管理が実施されていることをチェックする指標ではあるが、なんとなくモヤモヤする指標である。
たぶん、認証機関の活動が登録組織や登録組織の顧客や社会の中で役に立っているものかどうかをはかる指標がないから、そう感じるのかな、と思います。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ521号より)
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