「お客様は神様です」は、昭和を代表する元浪曲師で演歌歌手の三波春夫さんの有名な言葉です。
調べてみると、1961年ごろに、三波さんと宮尾たか志さんとの対談の中で生まれた言葉らしいです。
その時の三波さんの意図としては、
(以下、「お客様は神様です」からの引用)
「歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払って、心をまっさらにしなければ完璧な藝をお見せすることはできないのです。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。だからお客様は絶対者、神様なのです」
ということだったそうです。
つまり、「お客様を無条件に崇め奉る」ということではないわけです。
しかし、今の時代は、ストレス社会なのか、権利意識が強いのか、そのいずれも一因でしょうけれど、「クレーマー優位の時代」です。
要は、三波春夫さんの言葉を曲解して「お客様は神様ですが、クレーマーの格好の言い分」となっているわけです。
ニュースはもちろん、SNSの世界でも、
◇ミスした店員への土下座要求
◇ダイヤの乱れから駅員に詰め寄る乗客
など行き過ぎた行動や言動事例は枚挙にいとまがありません。
先日、ファミレスでバイトしている学生さんと話していたら、20歳代の母親と5歳ぐらいの子供が来店して、ハンバーグを注文したそうです。
そのお店には、「お子様用のハンバーグ」があり、子供はそれを注文したそうですが、食べるなり「辛くて食べられない」を連発しだして、店員が呼ばれ、母親が「何か特別なものが入っているんですか?」と聞いてきたので、「特に変わったものは入っていない普通のハンバーグです」と答えたそうです。
すると、母親が「うちの子が辛くて食べられないといっているんだし、私も香辛料には敏感で食べられない」と文句を言って、店長を呼び、店長は「サービスさせていただきます」と謝りを丁寧に入れたそうです。
つまり、結果的には「言ったもの勝ち」で、「タダ」にさせたわけです。
店長の判断としては、他のお客様に迷惑を掛けたくない、速やかに立ち去ってもらおう、という配慮が働いたわけで、サラリーマンとしては、優秀でしょう。
しかし、これで、日本人気質のありようは、いいのでしょうか。
(後編に続く)
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ536号より)
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