三菱グループで、世界最大のガラスメーカーである「旭硝子」が、2018年7月から、社名を変更するという。
予定されている新社名は「AGC」。
おそらく「Asahi Garasu Company」の頭文字を取ったものでしょう。
個人的には、「Asahi Garasu Company(AGC)なら、登記簿上の和名は、旭硝子のままでいいんじゃないの?」と少し思います。
仕事を通じた私の今までの経験の中でも、クライアントや取引先の「社名変更」は何度も見てきました。
社名変更の目的は、
◆国際的な取引のために海外企業にもわかりやすい名前にする
◆古臭い名前を刷新することで社員のモチベーションを高める
◆創業時の業態にちなんだ社名が現状に合わなくなってきた
◆社内の求心力向上
といったようなものがあると思います。
中小零細企業でよくある事例が、元々は、ネジやボルトなど部品の仕入れ販売をしていた専門商社的な業態だった会社が、その後、自社に機械加工の製造設備を導入して、売上が製造部品主体になるケースです。
この場合は、「○○商会」→「○○精工」「○○工業」というような変更です。
また、北海道を中心に約1200店舗弱展開するコンビニエンスストアのセイコーマート。
セイコーマートの由来は「成功(セイコー)」と創業者の西尾長光氏の「西と光(セイコー)」にちなんでいるといわれます。
運営会社は、1974年に設立された「株式会社セイコーマート」ですが、2016年4月1日から社名変更して「株式会社セコマ」になりました。
余談ですが、北海道では「この社名変更は騒然」でした。
社名変更するなら「セイコマ」だろうと。
道民の間では「セイコーマート」のことを略したり愛称で呼ぶときは「セイコマ」だからです。
セコマかセイコマかの話は置いておくとして、この社名変更の狙いは、
・PB商品のブランド名を「セコマ」に統一する
・スーパーやホテルへのPB商品供給を今後拡大するため
という目的で実施されたようです。
このように「社名変更」は、事業内容の変化や今後の事業戦略によるケースが最近は多いようです。
ただ、個人的には、消費者と直結しているブランドが確立している場合を除き、一般消費者にはなじみが薄い大きな企業は、「社名を見れば何屋さんかわかる(要は業種がわかる)社名にしてほしいなぁ」と思います。
(※そういう弊社も会社名からはどのような業種かわかりずらいですが。。。)
正直「AGC」では、コーヒーギフトのCMでおなじみの「AGF」(味の素ゼネラルフーズ)のようで、何をやっている会社なのか想像がつきにくいです。
もちろん、旭硝子は、この1年で社名変更に関するCMを出したりして「AGC」を、一般向けに馴染みのある会社にするため広告宣伝をしていくのでしょう。
今後、「旭硝子」は、社名変更理由をいろいろとメディアをはじめ外部向けに述べていくと思います。
社名変更の目的が、まさか、「新社長が会社沿革のヒトコマに社名変更したのは俺」という名声目的メインが理由の社名変更とは思いたくないですが、一般に「AGC=ガラスが主力製品の会社」との認識を多く抱いてもらうためには、費用と年月が相当掛かると認識しておいた方がよいでしょうね。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ553号より)
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