有人潜水調査船として、約20年間活躍した「しんかい2000」が、機会遺産に認定されたという。

 

 

機械遺産とは、「一般社団法人日本機械学会」が、認定している制度で、2017年度に認定されたのは「しんかい2000」(新江ノ島水族館に展示)の他、国産初の地下鉄車両「モハ10001001号」(地下鉄博物館に展示)、隅田川・勝鬨橋のはね上げ機械設備(東京都中央区)、奥田トンネルのジェットファン換気システム(大阪府茨木市)、鋳造用砂型の造型機械(愛知県豊川市)、農産物の組み合わせ計量機(滋賀県栗東市)、全自動手袋編み機(和歌山市)の7つで、これで合計90件になるそうです。

 

 

個人的には、やはり「しんかい2000」に関心があります。

小学校、中学校の頃から「日本は天然資源に恵まれていない国だから、資源を輸入して、製品にして付加価値をつけて輸出することで日本は発展してきた」と教えられてきました。

しかし、狭い国土と地表部分の国土には、天然資源が少なくても、「島国」かつ「極東国」であることから、海洋資源には比較的恵まれています。

 

 

また、海の下にある「土地(地球)」には、まだ発見されていない未知の資源があるといわれてきました。

したがって「しんかい2000」によって、まだ解明されていない海底の天然資源(鉱物)や深海生物の生態の研究が「しんかい2000」によって進むのではないかと、あこがれを持ったものでした。

 

 

結果的に、私自身は「海洋研究」には、どっぷり没頭することはしませんでしたが、「しんかい2000」を保有していた海洋科学技術センター(現海洋研究開発機構)に就職した知人もおり、比較的親しみを持ってその動向に注目していました。

それにしても、「しんかい2000」の建造費は、約38億円(全長9.3m、重さ24トン、3人乗り)で、1981年から2002年までの合計1411回潜航したそうです。

維持費は除くとして、建造費で単純に割ると「1潜航あたり約270万円」になるので、「科学の価値」をわからない現実主義者が事業仕分けしたら「不必要」と判断されてしまうかもしれません。

 

 

それにしても、今回「機械学会」から認定を受けた「機械」を保有する各施設は、「機械遺産となったこと」を手放しで喜べるのでしょうか。

「機械遺産規定」なるものがあるのかわかりませんが、認定された機械は、おそらく「稼働可能な状態での保存」が要求されるでしょう。

仮に、施設運営側が「管理が困難」となっても、勝手に「廃棄処分」することはきっとできないでしょうから、維持コストが相当掛かると思います。

 

 

ちなみに、機械遺産に認定されている90件には、「自動改札機」や「ウォシュレット」といった「最近のもの」もあれば「からくり人形 弓曳き童子」のような「古いもの」もあり、バラエティに富んでいます。

https://www.jsme.or.jp/kikaiisan/data/list.html

 

 

個人的には、名古屋にあるブラザーのコミュニケーションスペースに展示されている「麦わら帽子製造用環縫ミシン」をいつか、観に行ってみたいと思います。

 

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