2017年6月24日付の中日新聞が「赤福グループが旅行業に参入した」と報じていました。
この記事では、(以下、概要を抜粋)
◆(赤福グループは)2016年11月に旅行会社の伊勢志摩ツーリズムを設立した
◆地域に密着したきめ細かい提案や旅の手配で、富裕層や訪日外国人の取り込みを図る
◆(伊勢志摩ツーリズムには)赤福の持ち株会社の浜田総業が資本金三千万円を全額出資した
◆伊勢志摩ツーリズムの社長は、みずほ銀行の伊勢支店長などを務めた浜田総業常務執行役員の西田宏治さん
◆(社員には)志摩市のリゾート施設「合歓の郷」で海外営業を担当した経験者ら社員五人も集めた
◆5月には、県が誘致したタイからのゴルフツーリズムの団体客百四十人に対し、宿泊や食事などの手配を一手に請け負う仕事をやり遂げた
◆ゴルフと観光を組み合わせたゴルフツーリズムは、8月にインドネシアから、10月に香港からの商談が進んでおり、さらに誘致を図っていく
◆もう一つの事業の柱は、伊勢志摩地域を中心とした自然や民俗を体験できるツアー商品の開発だ。海女や漁業者らと交流するツアーを検討中
◆西田社長は「地域の観光資源を知り尽くし、どんな相談に対しても紹介、提案できる会社を目指し、3年目には黒字に持っていきたい」と話している
という。
「赤福」は言わずと知れた「伊勢名物」のお土産の定番です。
私は、おそらく、年間に10箱以上は確実に購入しています。
しかし、「伊勢名物」といっても、伊勢に旅行や出張しているわけではありません。
赤福は、新大阪駅や大阪空港や関空、名古屋駅やセントレアでも販売しているので、たいてい、これらの場所で購入しています。
ちなみに、赤福本店には、「お伊勢参り(伊勢神宮)」の際に、寄ったことがありますが、たぶん、記憶の中で「三重県内で赤福を購入した経験」は、生涯を通して本店に訪問したこの時と、三重に出張した時の数回しかないと思います。
それにしても、私の認識が甘かったですが、「赤福」は、創業家の「濱田家」を中心とした一大企業グループなんですね。
ウェブサイトを確認すると、(ウェブサイトから引用)
・株式会社 赤福 <和菓子の製造・販売、店舗の企画・運営>
・株式会社 伊勢福 <「おかげ横丁」企画運営>
・株式会社 伊勢禄 <レストラン「陶陶」の経営、不動産管理>
・株式会社 濱田カンパニー <菓子箱の製造・販売>
・株式会社 濱田総業 <商標管理、不動産管理>
・有限会社 もめんや藍 <松阪木綿で作られた小物類の販売>
・伊勢ガードシステム有限会社 <警備保障業務>
・株式会社 和菓子の万寿や <和菓子の製造・販売>
といった会社があります。
どうやら、これらの企業を束ねているのは「株式会社濱田総業」で、グループ会社の持ち株会社となっているようです。
2016年11月に設立された「伊勢志摩ツーリズム」の事業見通しですが、東南アジアからのゴルフツーリズムと伊勢志摩の自然と民俗を経験できるツアーが事業の柱になるようですが、まずは「伊勢志摩にこだわった商品企画」ということに集中するのでしょうね。
現状は、受注も順調そうですが、ポイントは「リピーター対策」。
「また来てみたい」をどう演出するかが、勝負になるでしょう。
それにしても、日本全国各地には「銘菓」と呼ばれる老舗お菓子屋さんがあります。
たいていは、「本業」のみに特化していますが、地域密着の関連事業に手を伸ばしているのは、さすがですね。
事業の幅が広がれば、地元で働きたい優秀な人材も確保できるでしょうから、組織は活性化します。
「とうちゃんかあちゃん中心」の家業のような地方都市の中小零細銘菓が、跡取り問題で事業継続が危ぶまれている話をよく聞きますが、赤福グループは、その点では心配なさそうですね。
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