何度も決算を延期してきた多額の債務を抱えているといわれている東芝。

メディアの報道によると、監査法人からの「適正意見」が得られず、監査法人を変更するそうです。

 

 

ご存知のように、東芝は、2017411日に、2度の延期を経て2016412月期の決算を発表しました。

けれども、この決算発表には、会計監査を担当しているPwCあらた監査法人の適正意見はつけられておらず、あくまで東芝の判断に基づく「お墨付きを得ていない発表」でした。

私は、会計監査には、明るくないですが、上場企業が会計監査による適正意見を得ずに決算を発表するというのは異例中の異例だそうです。

 

 

ちなみに、組織の会計処理が適正に実施されていることにお墨付きを出すのが「監査法人による会計監査」であるならば、組織のマネジメントシステムの信頼性についてお墨付きを出すのが「マネジメントシステム認証機関による監査」です。

 

 

この会計監査とマネジメントシステム監査を比較するのは、ナンセンスかもしれませんが、あえて比較すると、マネジメントシステム監査の場合、会計監査でいう「適正意見」が出ていない状態で、監査法人を変更し、お墨付きを得るということはあり得ません。

 

 

監査法人を変える⇒マネジメントシステム認証の場合であれば、認証機関を変更する、という行為自体はよくあり、認証の移転、として制度化されています。

詳細は省きますが、ただその場合は、以前の認証機関で検出された問題点が解決されていることなどが移転の条件となります。

 

 

「認証ビジネス」は「世間様に対してお墨付きを出す商売」ですから、露骨な認証費用の安売り合戦は、制度自体の信頼性を損なうものでよくないです。

しかし、ビジネスは、民間の自由競争、つまり市場原理が原則ですから、認証機関を変更することは、自由です。

 

 

しかし、今回のような状況の東芝が決定した「監査法人の変更」は、シロウト感覚としては、「あり得る」としたら、決算発表対象となった20164月~12月ではなく、PwCあらた監査法人が担当した監査結果、少なくとも2~3期まで遡って、監査をし直して、「適正意見」を出し直さなければ、「新たに監査を担当した監査法人の信頼性」が疑われることになると思います。

 

 

話は少しそれますが、証券市場について、日本の代表的な市場である東証とアメリカの例えばニューヨーク証券市場などを比較した場合、一般的には、初回上場時は、東証の方が厳しいともいわれています。

その代わり、上場後の「維持ルール」は、海外市場の方が厳しいといわれており、このあたりの感じは、「入学時が厳しく、出るときは比較的容易に学位が授与されるといわれる日本の大学」のようですね。

 

 

オリンパスの粉飾決算の際には、経営陣に逮捕者が出ましたし、株主代表訴訟により、当時の経営陣に対して巨額の賠償命令も出ています。

しかし、東芝の場合は、いまだ、逮捕者も出ていませんし、無理やり上場維持を東証も暗に後押ししているようにシロウト目線では見えます。

こんな状況では、日本の証券市場は、海外投資家にそのうち、そっぽを向けられてしまうのではないかと思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ540号より)

 

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