朝のワイドショーでユナイテッド航空の「オーバーブッキング乗客引きずり下ろし騒動」について他の乗客が撮影した映像を見ましたが、画像だけ見ると、ちょっとひどすぎますね。

 

 

411日に、ネットニュースで「文字だけでこのニュースを見たとき」は、「オーバーブッキングによる乗客調整はよくある話で、そのやり方が少し強引だったのかな?」程度の印象でした。

しかし、「動画」の力はすごいもので、この出来事を文字で知るのと、画像で知るのは大違い。

「百聞は一見に如かず」という言葉がありますが、まさに、そんな思いです。

 

 

12日の各メディアの情報だと、ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングスのムニョス最高経営責任者(CEO)は11日に声明を発表し、オーバーブッキングによって搭乗機から強制的に降ろされた男性客に謝罪したという。

しかし、市場はすぐに反応し、ユナイテッドの株価はこの日、最大で4.4%下落し、最終的には、約1.1%安で取引を終えたという。

 

 

このニュースからユナイテッドの問題は、3点ほどあると思う。

それは、

◆オーバーブッキングがあったこととそのために降りていただく乗客が4名必要なことについての懇切丁寧な説明

◆降ろすことが決まった(無作為抽出?)乗客に対する不法侵入者に対するように乱暴に機内から引きずり降ろしたこと

◆「離陸するまで座席は確定したと思うな」というウェブサイト上の説明

である。

 

 

文化的習慣として、日本より欧米がいくら「契約社会」であり、ルールとして

・翌日の便に変更を協力してくれた人に約9万円支払うこと

・協力者がいない場合は、無作為に選択して強制的に降ろすことが内規で決まっていること

が定められていたとしても、「乗客に対する配慮」が足りなさすぎます。

 

 

また、事実関係が違うかもしれませんが、私が見たニュース情報だと、「航空会社の関連会社の職員4人を乗せるためにオーバーブッキングになった」ようで、そうなると、完全に「航空会社都合」の変更である。

おそらく、到着地でパイロットや整備士などのスタッフが必要になり、この便に職員を乗せる必要が出たのであろうけれど、そうであれば、それをきちんと乗客に説明して、通常の内規より割増料金を積んででも、心からお願いして、協力要請をするべきであったでしょう。

 

 

いくら「ルールで決まっている」といっても「嫌がる乗客を強引に引きずり出し、けがを負わさせる」やり方はマズいし、捨て台詞のように「離陸するまで座席が確定しているわけではない」とウェブサイトで説明するのは、余計に利用者の感情を逆なでする行為である。

 

 

ユナイテッド航空は大きな会社であり、一部の職員の問題、と言ってしまうこともできるかもしれないが、「乗客をモノ扱い」する組織体質があるのかもしれない。

CEOの謝罪だけでなく、真摯な組織的な問題原因の追究と再発防止を期待したい。

 

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