ビジネスの世界にいる人なら、あたりまえの用語ですが、ビジネス用語に「全体最適」「部分最適」ということばがあります。
意味としては、「全体最適」とは、
「システムや組織の全体の最適を図ること」
の意味で、組織の各部署や全ての職員がベクトルをあわせて同じ方向に最適化されていく必要があります。
つまり、「全体最適」を図ることで、業務の流れが組織全体として管理されるため、例えば、不良品や過剰在庫、機会喪失といった組織の問題を減らすことが可能になるわけです。
一方、「部分最適」とは、
「システムや組織の中で、それぞれの要素や部署の機能の最適化を図ること」を意味しています。
つまり、例えば、営業企画や販売、製品設計、原材料の仕入れ、製品の製造、物流といった、それぞれの業務機能だけの生産性をあげることが「部分最適」なのです。
一般的には、「部分最適」のデメリットは、各部署や職員がそれぞれの方向を向いて、バラバラに最適化されて行くため、組織の生産の流れの効率が低下するという問題点が生じるのです。
また、一般論として、「部分最適」をいくら積み重ねても「全体最適」とはならないでしょう。
それは、各業務の最適化、質の向上を図ったところで、「組織が何を目指すのか」を明確にしてマネジメントしなければ、ビジネスとしては、当然、成功することはないでしょう。
話は少し逸れますが、先日、「開業5日目」という比較的高級な温浴施設に行ってきました。
実は、インターネットで温浴施設を検索して、見つけた温浴施設でしたので、訪問するまで「開業5日目」という「出来立てほやほやな施設」とは思っても見ませんでした。
この温浴施設が、利用者目線で感想を述べると、「まさに部分最適」な感じで、「ターゲットをどこに絞っているのだろう」という感じなのです。
利用してみて、「あれ??」と思ったことを羅列すると、
◇浴室の洗い場に鏡が無い
◇浴室及び脱衣場に時計が無い
◇浴槽が「高温槽」「ぬる湯」など分かれているが、体感的にはすべて同じ温度
◇館内着専用のロッカーがあるが、風呂場の脱衣場にも館内着が用意されており不効率
◇休憩スペースにテレビが無く、横になれる場所もない(すべて座席形式)
◇飲食メニューにデザートが全くない
◇飲食メニューにポテトフライなどスナックやパスタ、サンドイッチなどがない
◇飲食メニューが全般的に高級居酒屋メニューのみ
◇ホットヨガスタジオやパーソナルジムスペースがあるが利用者が皆無
◇最寄駅と施設を結ぶシャトルバスが、施設内駐車場で、対向車がいると切り返さないと通れない
・・・・・
といった感じです。
この温浴施設が目指す利用者層(ターゲット)や施設・サービス設計上のコンセプトがわからないので、上記に羅列した「??」が、ダメなわけではない。
たとえば、「時間を忘れてくつろいでいただきたいので時計は設置していません」というコンセプトなら、それもありである。
ただし、私が訪問した時の利用者の様子(ほとんどの人が開業5日目ということもあり初回利用者の模様)では、利用者層からして、ホットヨガやパーソナルジムのニーズはほぼゼロ。
家族で施設にきて、風呂にはいって、こどもにデザートを食べさせたくても、全くない。
また、ドリンクのレギュラーメニューに3万~9万のワインがあるが、館内着(作務衣)を着て、高価なアルコールを飲む雰囲気でもない。
ただ、施設をハード面で見ると、新築ということもあり、高級感が漂っていて、視覚的にもまったりできる。
この施設をみていると、「全体最適・部分最適」がすぐに頭に浮かんでしまう。
要は、簡単に言えば、「みんな頑張っているけどちぐはぐ」なのだ。
話はさらに脱線しますが、このような「ちぐはぐな組織運営」において、「決められたことがやられているかどうか」的のみの業務内部監査をやっても「現状からの改善点の発見」という視点での改善課題は見つけられない。
極めて、温かい目線で見れば「まだ開業5日目」である。
次回、訪問時に、どういった「変化」があらわれているか、楽しみに再訪したいと思う。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ469号より)
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