「横綱相撲」とは、大辞林によれば、
「正面から相手を受け止めて圧倒的な力の差を見せつけて勝つこと」
と定義されています。
つまり、
「実力に勝る側が、正攻法で戦い、勝つべくして勝つこと」
を「横綱相撲」というわけです。
もともと、言葉通り、この言葉は、「相撲用語」でしたが、現在では他のスポーツや勝負事全般に拡張して用いられています。
「正々堂々」
という側面を強調する言葉でもあるし、
「奇襲や奇策を必要としないだけの実力差がある」
ことを示す場合にも使われます。
言葉の定義や実際の用法から「横綱相撲」を捉えると、
「正攻法で戦うこと」
が横綱相撲と言えそうです。
ただ、敢えて「凡人や弱者の論理」からすると、「横綱相撲」でスポーツやビジネスが勝負できるのは「羨ましい」です。
僻み根性を丸出しにすれば、
「身体能力や財力が大幅に勝るから勝つなんて、あたりまえじゃん」
です(笑)
武道には、「型」がありますが、「型」があるから、文化であるわけで、「力だけで勝利」するのならば、それは「喧嘩」です。
データを駆使するスポーツのひとつに「野球」がありますが、チームカラーとして「横綱相撲」での勝利を戦略としている読売ジャイアンツ(巨人)は、うわさでは、データに基づく打撃指導があまり成り立たないそうです。
つまり、もともと野球センスがあり、身体的能力が高いため「来た球を打つ」という「感性で勝負」するスポーツ超エリート選手ばかりだからなのでしょう。
つまり、読売ジャイアンツは、「データを駆使して相手の弱点を突く野球」を目指していないわけです。
今期で原監督が退任し、高橋吉伸監督になりましたが、高橋監督も「横綱相撲戦略」をとると言われています、
新監督では、横浜のラミレス監督は、選手時代から捕手の配球パターンを詳細に分析したメモを作っていたといわれていますし、阪神の金本監督も相手投手の動作や癖を分析する「動作分析担当」のスコアラーをスタッフに配置しているという。
「データ分析した結果について、最終的な手を打つ判断をするのは、ビジネスでいえば経営者であり、野球でいえば監督になる」のは当然で、行き過ぎた「データ偏重主義」は、ビジネスでもスポーツでも「望ましくない」と私も考えます。
しかし、ビジネスでいえば、「顧客ニーズ分析」「不良品の要因分析」といった「データ分析」をせずに、「明日も精一杯がんばろう」的な経営は、お気楽すぎる。
圧倒的な研究開発力や技術力、営業力がある「横綱相撲」が未来永劫できるシステムがある組織なら別ですが、「組織のノウハウを向上させ、安定的に継続して経営を成長・維持する」という点では「横綱相撲」的経営では成功確率は低いといえるのでしょう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ469号より)
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