仕事でも、学業でも、スポーツでも、「指導者の力量と限界」は必ずあります。
冒頭で結論を振っておいて、いきなり話はそれますが、わたしが以前指導していた会社で、創業時は仲間と共同で4~5人で始めた会社がありました。
その後、時流に乗り、その会社は、従業員が1万人規模の会社になりました。
組織が大きくなると、当然、なんらかの「マネジメント」が生じます。
一般的に社長が従業員ひとりひとりをコントロールできるのは、15~40人ぐらいまでとおっしゃる方が多いし、わたしも指導している会社を外から見ていて経験的にそう感じます。
つまり、それ以上になると、いわゆる「文鎮型」の統治組織は無理で、一般的な会社なら、例えば、「社長」、「総務部長」、「営業部長」、「技術部長」、「製造部長」、「サービス部長」といった部門機能を作り、部門長に組織を統治させるしかありません。
(10人以下の組織でも、総務部長や営業部長はいますが、実質的には、肩書きだけで、社長が事実上は統治しています)
さらに組織が大きくなると、1部門の従業員数が1000人を超えてきます。
大きな組織での実体験があれば、部下が1000人を超えても管理できるかもしれませんが、未経験、あるいは、組織の成長とともに管理者としての能力も向上していないと、1000人の部下は管理できなです。
これが「管理者の力量の限界」です。
冒頭の「指導者の力量」に戻りますが、歴史的な偉人、オリンピックや五輪メダリストの経歴を見ても、必ず「駆け出し」時代はありますが、その当時指導していた恩師やコーチなど「指導者」が、「生涯ずっと指導者」であるというケースは稀です。
私の友達で、高校時代まであるスポーツでインターハイ出場経験がある選手が大学で、別の競技をはじめ、わずか3年弱でそのスポーツの世界では注目される選手に成長しました。
大学卒業とともに実業団入りが決まったわけですが、技術と知識が増すにつれて、現在の指導者に対して尊敬しつつも、指導内容に不信感も芽生え始めたそうです。
ただ、これは、仕方がないことです。
指導者の力量に対して、その選手が求めるものが、さらに上回ってきたためです。
こうなった場合は、実力や求めているレベルに応じることができる力量を持った指導者に鞍替えするしかありません。
もちろん、それまでお世話になった指導者を「後足で砂をかける」ようなことはしては絶対にダメです。
そこまでのし上がったことは、本人の努力もありますが、その指導者あってだから、「今までありがとうございます」という恩に感謝して、精神的な支えや不調に陥った時に「原点を見つめなおすときに必要な指導者」として縁を切らさないようにすることも人として大事なことなのです。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ456号より)
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