クレームに関する著作が多数あるコンサルタントの吉村治子氏によれば、「お客様を逆なでするNGワード」があるという。

 

 

NGワードとは、次のようなものだそうだ。

 

 

◆お客様の訴えを否定する言葉

例:「そうはおっしゃいますが」、「こちらの担当ではございません」

 

 

◆言い訳の言葉

例:「だから・・・」、「前にもお伝えしましたが・・・」

 

 

◆お詫びになっていない言葉

例:「よくあることですので」

 

 

◆友達言葉

例:「ちょっと」、「了解」

×「ちょっとお待ちください」→〇「少々お待ちください」

×「了解しました」→〇「かしこまりました」

 

 

◆失礼な聞き返し

例:「えっ?」、「は?」、「何?」

 

 

◆お客様を見下す言葉

例:「それはですね」、「ですから」、「あのですね」

 

 

◆無言

※「はい」だけでも相づちか返事をする

 

 

◆理屈っぽい言い方

例:「何でですか?」、「どうしてですか?」

 

 

◆お客様を信用していない言い方

例:「本当ですか?」、「確認させてください」

 

 

◆曖昧な言葉

例:「ひょっとすると・・・」、「おそらく・・・でしょう」

 

 

◆くだけた言葉

例:「あなた」、「おたく」、「お客さん」

 

 

◆相手を責める言葉

例:「説明書は見られましたか?」、「契約時にお伝えしましたが・・・」

 

 

 

確かにこれらの「NGワード」は、自分自身が今までお店やメーカーに対して出したことがあるクレームや要望、問い合わせを思い出しても「いい気分でなかった」と思えることばかりである。

また、自分が提供したサービスに対してあげられた苦情や要望について、悪気はなくても思わず、「NGワード」を使ってしまっていることがある。

 

 

はなから、お客様をバカにしたり、見下していれば、よっぽどの演技者でない限り、言葉や態度で自然に出てしまうが、決して悪気はなく、お客様に申し訳ないな、と思っていても、これらの「NGワード」は使ってしまう可能性はあるから、変な話、「NGワード集」として頭に叩き込み、接客現場なら、常に仕事仲間がこのような言葉を思わず発していないか、チェックする必要があるだろう。

 

 

また、吉村氏によれば、「クレーム対応時にやってはいけない5つのこと」があるという。

その5つとは、

1)クレームを軽く見てしまう

2)感情的に対応してしまう

3)原因追求ではなく犯人探しをする
(担当でないのでわかりません、など自分を正当化する。自分が担当でなくても当事者意識を持つ)

4)逃げ腰になってしまう

(申し訳ございません、すみませんと謝罪の言葉を繰り返すのは、ただ謝ってこの場をやり過ごそうという消極的な姿勢で印象を逆に悪くする)

5)対応を先送りにする

である。

 

 

それと、クレームに関して、頭に入にれておいていた方がよい知識として、「グッドマンの法則」がある。

ご存知の方が多いと思うが、「グッドマンの法則」では、

「クレームを言うお客様と言わないお客様は約19

と分析しています。

 

 

つまり、商品やサービスに不満があったら、殆どの人は「クレームを言わず、悪い印象だけを持って二度と買わなくなるだけ」なのである。

別の視点で捉えると、「クレームを言う方にも相当のエネルギーがいる」わけです。

したがって、自分の憂さ晴らしや粘着気質といった性格的、かつ精神的に問題の方を除き、クレームを上げる殆どの人は、「どのように伝えたらよいだろう」とか「自分の主張がちゃんとわかってもらえるだろうか」と緊張しながらクレームを上げているわけです。

 

 

そう考えると、よく言われることですが、クレームに対してちゃんと対処した場合は、クレームがきっかけで、その後の贔屓客になる可能性がきわめて高いわけです。

また、「クレームをどうやってうまく伝えればよいだろう」と工夫しているケースも多く、よく内容を聞き、分析すると、商品やサービスの改善につながる提案やヒントもあるのです。

 

 

クレームについては、以上のような観点で、「テクニック的な受け答え」をからだの中に叩き込み、クレームを上げる側の思考回路もきちんと理解しておくことが、月並みですが、重要なのである。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ495号より)

 

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