「ロジカルシンキングについての講習会をやって欲しい」という依頼がよくある。
その時に、
「筋道を立ててわかりやすく伝えることがロジカルシンキングですよ」
という話をよくする。
例えば、小さい子供から、
「どうして、お酒は20歳にならないと飲んじゃいけないの?」
と聞かれた母親が、
「法律で決まっているからダメですよ」
と説明したとします。
素直過ぎる子供なら、
「うん、わかった、大人になるまで飲んじゃいけないんだね」
となります。
しかし、少しませた子供なら、その答えでは納得しないでしょう。
「なんで、法律でダメって決まっているの?」
と聞かれて、
「ダメなものはダメ」
と答える母親では、子供の論理的思考力は伸びません。
当たり前の話ですが、
「成長期にアルコールを摂取すると、脳の海馬の成長が妨げられ記憶障害や精神障害を引き起こすからダメなのよ」
と説明するのが、筋道を立ててわかりやすく伝える、要は、ロジカルシンキングな伝え方です。
話は少しそれますが、2015年9月10日付の神戸新聞に、
(以下引用)
「車を運転していて「なんでこんなに速度規制が厳しいのか」と思ったことはないだろうか。そんなドライバーを納得させようと、道路の速度標識に、規制理由を記した補助標識が兵庫県内で設置されている。多車線の道路ながら低速度規制の国道には「環境対策」、通学路には「子供の安全」と明示。速度順守を意識させ、事故防止につなげる狙いだ。」
という報道がされていました。
この「環境対策」、「子供の安全」と書かれた標識は「補助標識」と呼ばれるもので、「標識令」という法令で、各都道府県の裁量で決めることができるという。
一般的な補助標識は、「規制するに区間や時間帯、車種」を示すそうであるが、「規制の理由」を示す例は珍しいそうだ。
記事では、佐賀県では、「生活道路」という補助標識も登場していることが報じられているが、これらの取り組みは、
「なぜこの道路の(速度)規制が(以前より下方補正されて)決められているか」
をわかりやすく伝えるもので、運転手にとって納得感がある。
「ダメなものはダメなんです」ではない、要は、まさに「ロジカルシンキング的補助標識」である。
でも、個人的には、「騒音対策」を意識した「環境対策」という補助標識より「近所迷惑」と書かれた補助標識の方が、もっとそのものずばりでわかりやすいかも(笑)と思う。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ454号より)
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