2016年6月29日付のABCニュースが、
「激安スーパーとして知られる「スーパー玉出」の一部店舗で、有毒部分を含んだフグが丸ごとパック詰めされて販売されていたことがわかりました」
と報じていました。
記事によると、
◇大阪市北区の「スーパー玉出・天神橋店」で28日、従業員が誤って調理前のマフグ2匹を丸ごとパック詰めして店頭に並べた
◇マフグは28日の昼から29日の朝まで半日以上販売されていましたが、気づいた従業員が撤去し、購入した客はいなかった
◇マフグには肝臓などに強い毒性があり、販売するには、大阪府の条例に基づいた許可が必要
◇この店舗では、毒が処理されたフグしか販売できる許可がなかった
◇大阪市は、条例違反にあたるとして行政処分も視野に調査を行っている
◇店側は「今後、従業員の指導を徹底します」とコメントした
という。
記事の情報から推測すると、この店舗に、「ふぐ調理師」の有資格者はいたのだろう。
ちなみに、「ふぐ調理師」とは、「都道府県知事が実施する試験をパスして免許を取得することができ、有資格者以外は「ふぐの調理」はできない独占資格である。
この資格は「都道府県単位」で免許が交付されるため、取得した都道府県以外では免許が使えない。
この騒動があった店舗は大阪であるが、大阪では「ふぐ取扱登録者」という名称の免許で、試験はなく、講習(食品衛生法規、食品衛生学、ふぐに関する知識)とふぐの処理に関する実技で取得できる。
私は「試験が無く講習会受講だけでとれるのはおかしい」とは決して思わない。
気になるのは、この店舗で、ふぐを仕入れた場合の管理手順が確立していたかどうかである。
結果的には、従業員が気づき(この従業員がふぐ調理師かどうかはわからない)撤去したから、事なきを得たが、例えば、ふぐを仕入れた場合、仕入から加工、販売までのプロセスで、ふぐに関する知識をもった従業員のみが業務に従事する体制になっていたか、組織は検証する必要がる。
ふぐの仕入れ、加工、販売の管理プロセスに問題がないと判断したところで、店側がコメントした「今後、従業員の指導を徹底します」となる。
いくら従業員に指導していたところで、スーパー業務の特性から、パートやアルバイトなどスタッフの入れ替わりは激しいだろうし、そうなると、管理プロセスをしっかりさせておかなければ、問題が起きた時に「教育をしっかりやっていたんですけどね」といったところで、抜けは必ずでる。
話は変わるが、大阪に住んだ、あるいはしょっちゅう出張で訪れた人なら、「スーパー玉出」は誰もが知っているだろう。
私も、大阪に行くとよく見かけるので、入ったこともあるが、ど派手な看板が印象的である。
しっかり、再発防止策を実施し、webサイトで公開して欲しいものである。
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