2016年6月23日付の毎日新聞によると、
(以下引用)
「コンビニエンスストアを経営する男に店で盗み見られた個人情報を悪用されて現金や性的関係を要求されたとして、首都圏在住の20代の女性が、店の運営会社のほか、フランチャイズチェーン(FC)契約を結ぶセブン-イレブン・ジャパンを相手に、436万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。女性の弁護士は記者会見で「同じ被害者が出ないように個人情報の管理体制を見直してほしい」とセブン社に対応を求めた」
(引用ここまで)
という記事が掲載されていました。
記事からこの事件の概要を抜粋すると、
◇被害女性は2015年5月に、首都圏の店から宅配便を送った後、知らない男から電話があった
◇住所を言い当てられたほか、現金10万円や性的関係を要求された
◇女性は危険を避けるため、やむなく転居した
◇電話の男は40代のコンビニ経営者
◇別の女性に対する強姦容疑で逮捕され、提訴した女性への恐喝未遂罪なども併せて起訴された
◇取り調べで男は「宅配伝票をスマホで撮影した」と供述した
◇東京地裁は2015年10月に、「経営者の立場で得た個人情報を悪用し、強い恐怖感を与えた」として懲役6年の実刑判決を出した(確定)
◇原告の女性側はセブン社と交渉したが、「使用者ではない」と拒否されたため提訴した
◇訴状で「セブン社はFC加盟店経営者を実質的に指揮監督する立場だ」と主張している
という。
この住所を言い当てられ転居することになった被害女性が訴えた裁判の争点は、
「本部はFC加盟店経営者を指揮監督しているかどうか」
である。
FC加盟店自体は、本部の直営店舗でない限り、法人格は別組織で運営されている。
そういう点では「使用者責任はない」と本部が言い張ることは可能であるが、今の時代、多くの一般市民が、FC加盟店経営者は、ある意味一国一城の主ではあるが、根本的には、FC本部の指揮命令系統で活動している、ことをよく知っている。
つまり、現代の社会通念に照らし合わせれば、「使用者ではない」と本部が突っぱねるのは、難しいことであろう。
FC本部が「使用者でない」と言い切れる場合は、FC加盟店との契約で、実質「ブランド使用のみ」で、仕入先から販売価格、接客、売上管理、サービスマニュアルなど店舗オペレーション全般について、店舗側に独自性があり、本部の影響力は限定されている、というケースの場合のみではないだろうか。
コンビニチェーンの場合は、法人格が本部とは別、というだけで、業務上は、本部の傘下の一部門としての機能であり、労働法上の観点は別にして、実質的に「使用者」となっていることは疑う余地がない。
ただ、今回のような「宅配便の住所をスマホで撮影し、脅迫する」というようなモラル的な問題の再発防止は、本部としては、頭が痛いところであろう。
私の経験からしても、よく、コンビニに持ち込まれた宅配荷物が、店舗によっては無造作に一般の客が見える場所に放置されており、差出人や宛先の住所が丸見え、というシチューエーションはよく見る。
このようなケースであれば、「個人情報漏えい防止策」として、「宅配荷物は、一般客の目につかないバックヤード等に保管する」というような対策が講じられる。
しかし、FC加盟店オーナー自身のモラルに関する対策は、極めて難しい。
本部として管理が大変になれば、「コンビニでの宅配サービスを廃止する」というような措置になってしまう。
この裁判の行方はもちろん気になるが、仮に「使用者でない」という判決が出たとしても、一般消費者の安心感という観点で考えれば、セブンイレブンジャパンは、持ち込み宅配荷物の管理について、なんからの対策をしなければならない。
セブン-イレブン・ジャパンが、どんな対策を検討しているのか、注視していきたい。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ495号より)
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