2016年6月6日に、政治資金の「公私混同」の疑いが指摘されている東京都知事の舛添要一氏について、弁護士が調査結果を記者会見で公表した。
その結果、週刊誌や新聞記事が指摘したように、多くの支出について「不適切」と判断された。
しかし、結論から言えば、政治資金規正法や政党助成法の上では、違法性は無いと結論付けされた。
結果的には、舛添氏が「法律上は問題ない」と弁明していたことが、舛添氏が主張する「第三者」によっても、立証されたわけで、世間一般的には、「えー、納得いかない」というものであろう。
疑惑がささやかれていた家族旅行の宿泊費、飲食費、絵画の美術品代、書道用具購入代、クレヨンしんちゃんやダッチオーブンの使い方などの書籍代といった私的ともいえる多岐にわたった支出が「違法でない」という結論に至ったのは、政治資金規正法や政党助成法には支出内容に関する規定がないからだという。
記者会見で目立った弁護士の言葉は「違法ではないが不適切」という表現である。
つまり、「公私混同ではあるが法律違反ではない」ということである。
それを受けて、舛添氏も、「道義的な責任を痛感」し、都知事の職を辞した後、職務活動に不必要となった美術品の寄附や不適切な支出の寄附、別荘の売却という「けじめ」で幕引きを図ったのだろう。
それにしても、収支報告書に、「不記載」や「虚偽記載」がなければ、疑わしい支出でも金額や支出先が正しければ、処罰にならない、というのは、今回の検事出身の弁護士の調査結果によって、政治資金規正法が、国民感覚とずれた法律であることが国民に広く知れ渡ったことは、ひとつの成果ではある。
それと、気になったのは「弁護士が記者の質問にかみついた点」である。
舛添氏が、飲食費について、「出版社の社長と政治について話し合いをした」ことについて、記者が、「出版社の社長に対して意見徴収をしたか」という旨の質問をしたら、「事実認定をあなたはわかっていない」とかみついたわけだ。
おそらく、弁護士曰く「支出者である舛添氏がそのように説明していることを確認したから問題ない。伝聞も法律論的には事実認定になるのだ」と「調査内容の正当性」を主張したかったのだる。
けれども、この点も、法律家の間では「あたり前」の話でも、弁護士による調査結果を期待していた世間一般の国民からすれば、「えー、それでいいんだ」とがっかりしたことは間違いない。
都議会がはじまるが、他の政治家も政治資金に関しては、このような感覚で「公私のけじめが曖昧な支出がある」としたら、追及の手は、トーンダウンするものになるに違いない。
次回の都知事選挙への影響はあるだろうけれど、少なくとも今の知事の任期を全うすることになり、舛添氏の粘り勝ちという結果になる気がする。
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