野球に関心が全くない人には、わかりにくい話で恐縮であるが、かつて「平成の怪物」といわれた「松坂大輔投手」がいる。

スポーツメディアの情報だと、今シーズン(2016年)も昨シーズンに引き続き、ソフトバンクのローテーションピッチャーには、どうも成れないらしい。


松坂大輔投手が、世間に名前をとどろかせたのは、横浜高校時代。

3年生の夏の大会では、決勝戦では59年ぶりとなる史上二人目のノーヒットノーランを記録し、チームは優勝した。


プロ入りした西武ライオンズでは、新人の年に16勝で、最多勝と最高勝率をマーク。

順調満帆な野球人としてのキャリアを積み重ねていった。

大リーグにわたっても、18勝を挙げて成功したシーズンもあったが、徐々に輝きを失って、居場所を失い、ソフトバンクホークスに言い方は悪いが、破格の好待遇で迎え入れられた。

しかし、日本球界復帰年の2015年シーズンは登板ゼロに終わった。


そんな松坂投手について、西武時代に3年間投手コーチとして指導した経験を持つ野球評論家の杉本正氏は、インタビューで、松坂投手の失敗について、

「一番はメジャーのマウンドに対応できなかったことです。

向こうのマウンドは硬いため、日本時代のようなグッと踏み込む投球ができなかった。

結果、歩幅を狭めてフォームを崩し、肘の故障もしてしまった」

と語っていました。


つまり、松坂投手の故障の直接の原因は、ざっくりいえば、「メジャーのマウンドに対応できなかったこと」なのだろう。

しかし、プロ野球とメジャーリーグの違いは、わかっていたことだし、プロ野球で活躍した野茂投手やイチロー選手は、メジャーでも通用した。


では、その違いは何かといえば、日本でもアメリカでも成功した選手は、メジャーの野球に適用しようとしたかしなかったかの違い、であるといわれている。

松坂投手は、堅いマウンド、大リーグ流の調整方法に適用しようとせず、自分流を突き通したという。


自分流を突き通しても、圧倒的な成功を収めれば、まわりも納得するが、結果が出なければ、まわりから相手にされないし、どんどん孤立する。

こうして、体調も精神状態もどんどん崩れていったのでしょう。


「才能がある人は、努力を怠る」

ということがよく言われます。

才能がある人が、謙虚さを失うと、できることがあたりまえとなり、出来ない人を、知らず知らずのうちにバカにするため、まわりは「嫌な奴」と捉えるようになります。

けれども、結果が出ているうちは「スポーツは結果を残したものが偉い」世界ですから、まわりは、きちんとしつけできないし、しません。


スポーツの世界でも、ビジネスの世界でも、この年になると、いろんな人を見てきていますから、なんとなく、感覚的に分析できるようになってきましたが、圧倒的な才能やセンスがある人は、羨ましい限りですが、少しの努力である程度、すごい結果を残します。

しかし、才能やセンスにおぼれ、人の話を聞く耳をもたず、できない原因を考え改善する思考と努力が欠如すると、長い目で見るとそれ以上伸びないし、逆に結果がどんどん悪くなります。


「人間、常に謙虚であれ」が、長く成功する点において、重要な要素と言えるのでしょう。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ482号より)


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