2016323日付の千葉日報(電子版)によると、

(以下引用)

「千葉県銚子市黒生町の水産加工会社「信田缶詰」が製造したイワシやサンマの缶詰で、原産地表示にない原材料が一部で使われていたことが22日、関係者などへの取材で分かった。

信田缶詰では今月、輸出用のサバのフレーク缶に原料表示をせずにサンマを混ぜていたことが発覚している。

千葉県は食品表示法違反の可能性もあるとみて、近く立ち入り検査する予定」

(引用ここまで)

などと報じていました。



「サバ缶の中身が、実はサンマでした」という故意的な原料表示ミスが発覚したばかりであるが、引き続きの内部調査で、今度は、原産地の表示ミスが発覚したわけだ。


記事によると、ある時期に製造した

◆「銚子産いわししょうゆ味」(150グラム入り)が、釧路や八戸、石巻産

◆「缶熟さんまの醤油味」(135グラム入り)が、北海道沖と表示しながら実際は、青森沖や台湾産

だったというから、おそらく、原料が不足する時期に、安定生産するために、仕入が容易なところから仕入れ、組織ぐるみでインチキをしたのであろう。


この会社のピンチを逆にいい機会と捉え、そういった間違った意識と社内体質を根本から作り変え「膿を出すいい機会」と位置付けて、会社を再生して欲しいと思う。


信田缶詰の件は、法律的にも食品表示法違反だから、食品自体の安全性には、全く問題がなくても、故意か過失かは抜きにしても、倫理面だけでなく、法律的にもアウトである。

ただ、原料や原産地をきちんと表示していたとしても、今の時代は、それだけではだめだ。

例えば、「それが適正なルートで仕入れられているのか?」も重要な製造メーカーはきちんと管理すべき社会的責任上のポイントになる。


例えば、魚やカニなど海産物の製品が、

◇密猟された原材料

◇若年労働者を違法に労働させて得られた原材料

ということだったら、現状の日本の法律では、食品製造会社自体の違法性は問われないと思うが、倫理的には問題だし、ニュースで取り上げられれば、不買運動も起きるだろう。


仮に、そういう違法性を知らなかったとしても、原料を仕入れする段階で、調達先の評価をきちんとしなかったことに対して、世間は糾弾するであろう。

「うちは騙されました被害者です」は、なかなか通用しない。


今の時代は、食品製造業に限らず、他の製造業やサービス業でも、昔のように「相手先を信用して仕入れや製造委託していました」では、済まない時代であることの認識を組織経営者も十分認識しないといけない時代である。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ482号より)


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