これまで数々のドラマを生んできた「五輪マラソン日本代表発表」ですが、リオ五輪の代表は、意外にも「無風」の発表となりました。
日本陸連は、2016年3月17日に、リオデジャネイロ五輪の男女マラソン代表として、
《男子》
◇佐々木悟選手(30)(旭化成)
◇北島寿典選手(31)(安川電機)
◇石川末広選手(36)(ホンダ)
《女子》
◇伊藤舞選手(31)(大塚製薬)
◇福士加代子選手(33)(ワコール)
◇田中智美選手(28)(第一生命)
の男女各3選手が選ばれました。
6選手は、全員が、五輪のマラソン代表としては、初選出で、福士選手のみ、トラック競技を含めると4回目の五輪代表です。
世界選手権日本代表を含めても、伊藤選手と福士選手のみ代表経験があるだけなので、年齢を無視して「代表入り」という意味では、フレッシュな顔ぶれです。
毎回の五輪代表選考が揉めるのは、多くの方がご存知のように、
・代表枠は3つなのに、選考対象レースが4つあること
・選考レースのうち、世界選手権は夏開催、残りの3つ冬開催で比較が難しい
といったことがあるためです。
私もブログ等のコラムで何度も触れていますが、「夏に開催される五輪の代表を冬開催のレース結果で選抜する」ということが、「本番で活躍できる選手をどのように選ぶか難しい」という側面が発生して「選考が揉める」理由の一つになっているわけです。
選考レースが複数あることは、マラソン競技のすそ野拡大やアスリートの競技力向上、世間の関心度のアップ、様々な条件のレース結果を比較することにより、本番に強い選手を多面的に選べる、というメリットがあります。
しかし、「複数レースを通じて多面的に評価する」ということは、世間的には、「シロウトにはわかりにくい選考基準」であり、選考委員の好みや陸連の思惑が選考結果に対して恣意的に決定される恐れもあり、それが「揉める原因」ともなっているわけです。
けれども、今回は、結果オーライでした。
というのも、男子の場合は、東京マラソンが、女子の場合は、さいたま国際の記録が選考レースとしては低調な結果だったため、毎度のように「優勝者を選ぶのか、タイムで選ぶのか」とか「日本人最上位選手のタイムなのか、積極的なレースをしたかなのか」といったような「どっちの選手を選ぶべきなの?」という世論を2分するような状況が生じなかったから、「無風」になったわけです。
今回の代表選考では「補欠枠」はありません。
補欠枠を作ったところで、補欠枠候補の選手は、トラックでの代表を目指すでしょうし、調整期間の長いマラソンの場合は、補欠枠だから、といって走るかどうかわからない本番までしっかり調整することは事実上無理なので、枠自体を設けなかったのでしょう。
選ばれた6選手は、田中選手を除けば、30代のベテランで、オーバーワークになると、20代のころと違って疲労が抜けず、本番で力が発揮できないばかりか、ケガや故障が心配です。
上手く調整して、国民の期待度が現状高くない選手に「メダル獲得」という朗報を期待したいです。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ481号より)
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