製品の品質規格や安全規格は、そもそもは、軍や宇宙開発の調達基準であったりすることが多い。
それはそうだろう。
機関銃を撃っていて、「あれ?弾が出ません」では、味方は死んでしまうわけだから、「概ね製品は良品である」では、ダメで「全品保証してください」という要求があるのは、当然だろう。
むかーしの品質管理は、「検査方法」で担保していた面がある。
全数検査できるような製品なら、効率を無視すれば、可能であるが、事実上、全数検査はできない場合は、「抜き取り検査」を実施することになる。
しかし、「抜き取りしなかった製品が絶対に問題が無い」と言えるかどうかとなると、その保証はない。
そこで、現代社会においては、「製造プロセスで管理する」という方法になった。
たとえば、食品工場であれば、消費者の当然の要求として「安全」がある。
食品の場合「不安全」な代表例は、「食中毒の恐れがある汚染食品」である。
「汚染のない食品の出荷」に関しては、仮に「全数検査」できたとしても、それでは、「出荷が遅れてしまう」から現実的でない。
食品の場合、細菌検査などを実施するが、結果が出るのに数日かかるため、冷蔵を要し、日持ちしない、いわゆる「日配品」(牛乳、乳製品、畜産加工品、チルド飲料、豆腐、コンニャク、納豆、漬物、練物、生麺類、生菓子など)や弁当などが「検査結果が出るのを待ってから出荷」では、流通ができなくなってしまう。
だから、食品会社の場合は、その製品の危害分析を行い「温度や時間管理などにより確実に食中毒が発生しない」という工程パラメーターを確実に管理することで「全品保証」しているのである。
話を戻すが、品質にしろ、安全にしろ、そういったことを管理する技術的手法が発達するのは、「軍事的」なことがきっかけであることが現実的には多い。
「最大の経済政策は戦争である」という学者もいるぐらいである。
集団的自衛権問題が取り立たされている昨今ではあるが、原則的には、日本は、平和憲法を持つ国である。
しかし、多くの技術や科学の発達には、日本の原理原則とは真逆なことが多く、なんとも皮肉なものだな、と思う。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ392号より)
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