マネジメントシステム監査で、ある中小企業(企業規模は20人程度)に訪問したら、この経済不況下にある日本経済にもかかわらず、ここ数年、業績が右肩上がりで上昇している企業に出会った。

その会社は、いわゆる「町工場で昔から日本によくある企業」で、決して目新しいベンチャー企業や新製品をバンバン開発するような「明らかに競争力の高い企業」ではない。


では、何が「右肩上がり」の要因かと、ひと言でいえば、

【経営層や管理職が本来の機能を果たすようになったこと】

である。


具体的には、

◇経営層が現場で作業をすることが殆どなくなった

◇経営層が生産計画など直接現場に指示をすることが減った

◇経営層や管理職が外に出られる時間が増えた

◇単純な不具合品に対する処置など管理職の判断が必要だった仕事について現場で判断できるようになった

◇工程内の不具合やクレームが減少した

といった社内の変化に繋がったのだ。


つまり、「本来、マネジメントを実施することが仕事であるはずの経営層や管理職がちゃんとマネジメントをしたら、会社の業務効率が上がり、時間に余裕が生まれた結果、営業活動が活発になり、製造工程も2直体制で回すことができるようになり、設備稼働率も上がった」ということなのだ。


さらに具体的な社内の変化を調べてみると、

◇製品不具合の集計と分析、対策力が向上した

◇各業務の標準化が進んだ

◇仕事が徐々に「属人化」しなくなっていた

◇品質保証会議など改善活動が活発かつ自主的になった

◇業務手順書、各種分析資料、各種管理台帳など管理書類が充実した

という変化が見られた。


このような状況をみると「業務の効率化や改善活動の原点は“急がば回れ”だな」とやはり実感する。

「ひとりで自己完結する仕事」ならともかく、たいていの仕事は「何人もの人間が関係して完結する」ことが普通だ。

その時、「なんでも自分でできるスーパーマン」のような人は、とかく、「自分でやった方が早いし、効率的だ」と考えてしまう。

しかし、よくよく考えればわかることであるが、スーパーマン(管理職)は、「仕事を他人に上手く割り振り、効率的に人を動かして、得意な仕事に集中する」方がはるかに効率的な仕事のやり方である。


つまり、経営層や管理職は、

◇「自分じゃないとできない」と思っている仕事を人ができるように工夫すること

◇各職員に、自らの役割とその重要性を認識させること

◇各職員に、どのような業務行動をとることが組織に貢献できることか自覚させること

などに日々、腐心すればいいのである。


文字にして整理すると、上記で述べてきたような、たったこれだけのことであるが、意外と多くの中小企業ではこれができていない。

当たり前すぎる話ではあるが、組織の上に立つものが「自分がやっている仕事を多くの他人ができるようにすることが最大の仕事だ」とどれだけ考えられるようになるか、・・・これが中小企業の業務効率向上のカギなのかもしれない。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ254号より)




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