2016113日付の読売新聞によると、

(以下、記事より引用)

「大手予備校「駿台予備学校」の現代文の講師が執筆し、関連会社「駿台文庫」が昨年2月に出版した大学入試用の漢字問題集「生きるセンター漢字・小説語句」に、性的な表現が多数含まれていたとして、駿台文庫は13日、問題集の販売停止と、書店の在庫回収を決めた」

と報じていました。


このニュースは、ネットニュースだけでなく、朝の情報番組やワイドショーでも取り上げられていたので、興味を持ってみました。

この漢字問題集には、700代以上が掲載されているそうで、問題とされた漢字の演習問題例としては、

「彼女の体のユルやかなラインが僕をほっとさせる」

「教授と私のミッセツな関係を誰にも気づかれてはいけない」

などの例文があり、「セクハラだ」などと批判する意見が上がっているという。


問題集は、28千部発行されているというから、ヒット商品である。

また、発行元の「駿河台学園」の著者の講師は、

「受験生が覚えやすい例文を目指した」と話しているといわれ、

「女性の編集者もチェックしていたが配慮が足りなかった」

とも話しているという。


マネジメントシステム的には、例文を編集する時点で、「女性編集者のチェックを受けている」ということだから、「デザインレビュー」をしており、マネジメントシステムの見直しとしては「デザインレビューは実施しているが、有効性が無い」ということになる。

したがって、是正処置的には、「デザインレビューの方法を見直す」ということになる。


ただ、一般も購入できるが、購買層のターゲットは、基本的に受験生である。

受験生の声は、意外にも「不快感を感じない」という声が多いらしい。

また、中には、「印象に残って覚えやすい」という声もあるという。


自分の中学、高校時代を思い起こしても、漢字の学習は「読書で身に付いた面」がかなりある。

変な話、昔の文豪と呼ばれる著作は、今の時代では「卑猥」あるいは「差別用語」と言われるような感じ表現も多々あり、正直、そうした表現の方が、頭に残って漢字をよく覚えることができた。


今の時代「自主回収します」と言わなければ、さらにネットやメディアに叩かれるから、収拾がつかなくなるので、駿台側としては「すみません」と平謝りするしかないし、リスクマネジメント的にも、最良の策である。


しかし、決して有害図書といえるほどの描写ではない。

受験生の多くが「覚えやすいように配慮したしゃれでしょ」と認識しているわけだし、不快に感じるのであれば、購入しなければいい。

個人的には、世間やメディアが騒ぎすぎている話で、出版元は「不愉快に思われた方がいたことはお詫びいたします」と謝罪しつつも、自主回収する話ではないし、これからも、こうした問題集づくりをして欲しいものだと思う。



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