お正月も3日目になり、早くも旧聞に属する話となってしまいましたが、元旦にニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗駅伝)をテレビ観戦していたところ、「ワールドクラス区間」と称されている外国人選手がたくさん走る「高速の2区」で、沿道から飛び出してきたペットの小型犬を避けようとして、ランナーが-転倒するというアクシデントがありました。


アクシデントに遭遇してしまったのは、コニカミノルタのポール・クイラ選手。

リプレイされた映像を見ると、クイラ選手は、歩道寄りを集団で走っていて、小型犬を避けようとジャンプしたようにも見える。

転倒して膝を道路に打ち付けたように見える。

素人目にも、転倒後の走りは、明らかにぎこちないバランスを欠いた走りとなり、クイラ選手は集団から遅れてしまった。


タラレバはよくないが、コニカミノルタは、最終的に優勝から20秒程度の遅れの2位でゴール。

駅伝は、駆け引きの部分もあるから、単純に「タイム差だけ」で捉えることはできないが、機械的にタイム差だけで結果を論じれば、転倒さえなければ、優勝していたかもしれない。


「沿道の観客等との接触の可能性もリスクとして考慮しているべき」と言ってしまえばそれまでであるが、マラソンファンのひとりとしては、沿道の声援はランナーにとってありがたいが、これほど迷惑な話はないと思う。

転倒シーンの映像をよーくみてみると、孫と思われる幼児を抱えた老人が慌ててリードを引っ張っている姿がわかるので、おそらく、この老人は、「孫と抱え、新聞社が配布した小旗を持ち、そして、犬のリードを持っていた」ことになる。

https://www.youtube.com/watch?v=Jplz6RhOTSY


孫を抱えて応援するのも、ペットを連れて応援するのも「禁止しろ」とはいわないが、常識的に考えて、老人がコントロールできる限界を超えている。

老人は「幼児と犬」をコントロールする立場であるが、仮に、両方が暴れだしたら、まず、制御不能である。


似た話として、よく、老人が、ペットの犬を2匹以上、同時に散歩させているケースがあるが、あれは、止めるべきだと思う。

犬が飼い主の前でおとなしいのは「エサをもらう相手で服従しているから」であり、飼い主以外の前では、凶暴にならないとは生物学的にかぎらない。

事実、2匹以上犬を連れて散歩している老人が、2匹とも犬が暴れだし、制御不能になっているケースを個人的には、何例もジョギング中に見かけたことがある。


もうひとつ気になったのは、その後のテレビ解説である。

テレビの使命として、スポーツ番組であったから、競技のことを実況するのがアナウンサーと解説の最大の役目であることは、100も承知だが、アクシデント発生後、あまり、沿道に対する注意喚起がなかった気がする。

23日放送の箱根駅伝では、このアクシデントの再発防止対策の意味もあるのか、実況のアナウンサーが「お連れの小さなお子さんやペットが思わずコースへ出てしまう場合があります。選手にも皆さんにも大変危険ですのでしっかりと手を離さずにご観戦ください」と沿道の観客に向けて注意喚起をするシーンがあった。


個人的には、幼児をおんぶ紐でからだに縛り付け、ペットのリードを自分の半径1メートル以内で制御するなどの措置をとれば、まだ、安全性は確保されていると思うが、素手で幼児を抱えて、犬を連れて歩くことは、沿道での声援マナーとして遠慮(禁止)すべきである。

人込みでタバコを吸うことがいまや、マナー違反となった現在、マラソン競技における沿道マナーもどんどん、アナウンサーの注意喚起や私たちのブログなどを通じて、「常識を確立」していくべきであると思う。



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