メーカー企業の指導をしていて、やりやすいのは、どちらかというと営業部門より工場部門である。

その理由は、工場部門の方が、業務を標準化しやすいからである。

作業手順や安全管理手順を作るとした場合、全く抵抗がない。

むしろ、「こういった手順書は以前から必要だと思っていたんですよね」という声が多く、作成作業に協力的だ。


「手順書は前々から欲しかったが、言いだしっぺになって、余計な仕事を増やすのが嫌だ」、との想いが強く、「ちゃんと業務手順の見える化や見直しをする時間を今回のように会社が用意してくれたのはチャンス」と捉えるムキがある。

おそらく、工場部門の仕事は、「ひとり完結型」が少なく、スポーツでいえば野球やサッカー、バレーボールのようにチームプレーだから、仕事の流れをクローズされた職人気質なやり方にしておいてもデメリットが多く、共有化しておいたほうがやりやすい、という性質もあるのだろう。


一方、営業部門は、「売りこみから見積もり作成、成約」までの工程が「ひとり完結型」であるケースが多く、そのため「手柄」もわかりやすい。

「自分がわかっていればOK」という性質のせいか、営業業務の見える化(標準化)には、積極的でない気がする。


MBC総研の石川麻子氏がブログで、

『・・・(略)製造業で聞かれる話ですが、一般的に工場部門と営業部門の仲はあまり宜しくないようです。
それには以下の理由などが挙げられます。
工場:生産平準化をモットーとする生産計画に応じた進捗管理を行っている
営業:受注を獲得する為には多少無理な短納期要求も呑まざるを得ない
・・・・(略)
全社員が工場の作る立場と営業の売る立場を理解しなければいけないということでしょう』

と述べられていますが、一般的には、工場部門と営業部門の関係はそんな感じでしょう。


当たり前ですが、組織内部で、お互いの部門の仕事の流れや立場を共有しない限り、組織の業務システムに関して「全体最適」は図りにくいでしょう。


ちなみに、石川麻子氏の個人的な「持論」では、「工場」と「営業」の傾向は、人の性格にも現れているという。
具体的には、
 【工場系】
  
財布を分けたがる
  
ユニクロが好き
  
時間に正確
  
料理の味が変わるとすぐ気付く
  
トイレにカレンダーが貼ってある

 【営業系】
  
サービス精神旺盛
  
トレンドが好き
  
待ち合せ時間より早く来る
  
料理のうんちくを語る
  
いつでも予定が入れられる


わたしは、工場系では、5項目中3項目が当てはまり、営業系でも5項目中3項目が当てはまる。どちらにも適性がないのか、あるいは、どちらの業務もそれなりにこなせるタイプといえるのだろうか?(笑)

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ431号より)



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