2015年7月2日放送のテレビ東京系の報道番組「ワールドビジネスサテライト」で、
「激変中国への挑戦 イトーヨーカ堂の苦戦と復活へのカギ」(2夜連続の1日目)
と題した特集をやるというので、見てみました。
主な内容を箇条書きで整理すると、
◇高い経済成長を誇っている中国も、2025年には成長率が4.1%まで落ち込むという予想がある
◇中国ビジネスは経済成長の鈍化や反日感情の高まりなど、激しい変化に見舞われている
◇北京と成都(四川省)で展開するイトーヨーカ堂は、日本流のサービスを浸透させ、中国進出の成功例されている
◇現在、北京のヨーカ堂は、3年連続で営業赤字となり、9店舗のうち4店舗の閉鎖に追い込まれている
◇経営危機の北京のヨーカ堂が復活のために取り組むのが「提案型」の売り場作り
◇成都のヨーカ堂はすでに「提案型」の店作りで成功している
◇成都のヨーカ堂は、人々の生活の変化に着目し、切れ目なく新しい商品やサービスを生み出し続けている
というような内容でした。
具体的に、成都のヨーカ堂で行われている提案(提案型商品やサービス)は、
◇メニューの食材がセットになった商品
(例:メニューに必要な野菜と肉がセットになってパッケージされている)
◇調理器具の売り場ではキッチンが置かれ、体験してもらえる
◇自宅を訪問し使い方を教える出張サービスもある
という感じだ。
このあたりの狙いは、成都の多くの家庭が、共働きになっているという生活の変化に着目したという。
確かに、共働きが増えれば、男性が料理をする機会が増え、女性も、メニューを考え、必要な食材をバラバラに購入するより、あらかじめ、必要数量がセットになっていた方が、売り場をあちこちとまわる必要もなく、手間が省ける。
日本のスーパーでも、「バーベキューセット」とか「すき焼きセット」というような、メニューに必要な食材がセットになっているケースがあるが、正直、便利だなぁ、と思うときがある。
わたしが、「提案営業」で印象に残っているのは、ビールメーカー。
昔は、居酒屋や飲食店で自社のビールを扱ってもらうためには、「冷蔵庫や冷凍庫、自社名入りのジョッキグラス」といった「プレゼント攻撃」で、セールスをしていた。
しかし、昨今では、飲食店におけるメニュー企画、キャンペーンサービス企画など営業サポートといった「提案」することで、売り上げと信頼を高めていた。
今回、ワールドビジネスサテライトで放送されていた事例も、まさに、日本のサービス業がすでにやっているような事例であるが、中国においては、「品ぞろえをすれば売れる」という高度経済成長期はそれでよかったが、生活環境が目まぐるしく変化し、経済成長が鈍化しつつある今は、こうした「業務改善」をして行かなければ、生き残りはできないのであろう。
市場が成熟してくると、やはり「業務改善」をタイムリーに企画して、顧客のニーズに素早く対応する組織づくりをすることが、当たり前の話であるが、ビジネス成功のカギなのである。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ444号より)
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