2015年8月6日付の日本テレビ系のニュースによると、
「(8月4日に)35万人に影響がでたJR京浜東北線の架線トラブルについて、JR東日本は5日、電車が本来停止できない架線の切り替えの区間に止まったことが原因とみられると発表した」
と報じていました。
ニュースでは、
◇架線が切れた現場は横浜駅と桜木町駅の間にある「エアセクション」という区間だった
◇エアセクションは、電車に電流を流す架線を切り替えるため架線が重複している区間
◇ここでは、異なった電圧の電流が流れるため、ショートなどのトラブルが構造上起きやすい
◇電車の自動制御システムに従っていれば停車できないようになっていた
◇しかし、運転士は、数百メートル先に前の電車が見えたため手動でブレーキをかけた
◇停止した位置は、「エアセクション」のため、再発進した際に、ショートし、その熱で架線が断線した
と報じていました。
わたしは、4日は都内で仕事でしたが、なんとか、この架線断線事故に巻き込まれずに済みましたが、大騒動になった事故も、原因を追究すれば、「ヒューマンエラー」であったわけだ。
首都圏の列車ダイヤは、過密であり、ちょっとしたことで、ダイヤが乱れれば、今回のように、
「前に列車が見えるため、手動ブレーキを使用して、電車を一時停車させること」
は、よくあることだろう。
つまり、逆に言えば、「よく今まで、こうした事故が発生しなかったものだ」と思う。
全くの想像であるが、従来は「きちんとした先輩から部下への口伝えの技術伝承的なOJT教育」が徹底されていたためであり、コミュニケーションが不足すれば「リスクが生じるプロセス」であったのだろう。
再発防止としては、
◇運転士に、(走行箇所)現場がエアセクションであることを知らせる仕組みの導入
(音声で知らせるシステム)
◇運転士への教育の徹底
とJR東日本は発表している。
しかし、先に述べたように「先輩から部下への口伝え的な技術伝承システムが以前より脆弱になった」という真の事故原因をじっくりと吟味し、今後どのように管理していくのか、を検討しなければ、要は「先輩から後輩への口伝え的技術伝承システムとして、他にも伝わっていなければ、事故につながるような事例」を洗い出さなければ、「音声システムの導入」で「架線事故」は防げても、この対策は「もぐらたたき的」であり、他にも、同様のヒューマンエラー的トラブルが発生することは間違いないだろう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ449号より)
【好評発売中!】
『ちょロジ ニュースで学ぶ7つの思考法』(パブラボ刊)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4434176552/bloglogcom-22/ref=nosim/
【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓
(パソコンでアクセスしている方)