「すべてを守ろうとしたら、なにも守れない」
「君が一番守りたいものは何だ」
「リスクは最大のチャンスなんだ」
「すべては救えない」
「すべては守れない」
上記のことばは、7月からフジテレビ系列で始まったドラマ「リスクの神様」(水曜22時)の主人公「西行寺智」(サンライズ物産 危機対策室長:演じるのは堤真一さん)が発するセリフである。
組織の業務改善やリスクマネジメントに関わるアドバイスをしている立場なので、このドラマが始まった時は「これは、ぜひとも見なければ」と楽しみにしていました。
本題から脱線しますが、このドラマの俳優陣は、旬なタレントさん・・・というか、最近のNHKの朝ドラで活躍した人ばかりが起用されていてびっくりです。
具体的には、
◇堤真一さん⇒マッサン(91作:2014年度下期)
◇古田新太さん⇒あまちゃん(88作:2013年度上期)
◇田中泯さん⇒まれ(92作:2015年度上期)
◇小日向文世さん⇒まれ(92作:2015年度上期)
◇吉田鋼太郎さん⇒花子とアン(90作:2014年度上期)
◇満島真之助さん⇒梅ちゃん先生(86作:2012年上期)
という感じです。
しかも、田中泯さん、吉田鋼太郎さん、満島さんは、世間に広く知られるようになったのは、NHKの朝ドラといっても過言ではない。
話を「リスクの神様」に戻しますが、番組発表があった当初、わたしは、ドラマの主人公は、企業のリスク管理のプロで、コンサルタントという立場かな、と思っていました。
しかし、設定は、総合商社の危機対策室室長。
「えっ?!企業の危機対策室長っていう立場で、連続ドラマになるほど、リスクが発生していたら、とんでもないダメ組織だし、会社がつぶれちゃうよ~」
と思いました。
すると、1話、2話は、西行寺危機対策室長が所属する総合商社サンライズ物産が出資する子会社(合弁)が舞台。
3話は、サンライズ物産に関係する政治家とタレントの2つのスキャンダルがテーマ、となっていました。
この「主人公が商社の危機対策室長」という設定だと、この展開しかないですが、それでも、冷静に捉えれば、これが実社会なら、サンライズ物産はとんでもない会社である。
不祥事がこれだけ子会社で発生すれば、確実に、出資元の総合商社の経営体質が疑われ、世間から糾弾されます。
ただ、1話、2話は、企業不祥事発生に対する王道的「悪い対処法、良い対処法」を描いていましたが、3話は、無理矢理、組織不祥事と結びつけている感じで、スジがちょっと粗い感じです。
ただ、冒頭で述べた主人公がよく使うフレーズは、企業不祥事に対処する思想のイロハだし、リスク管理の専門家がいても、当事者の協力なしでは、いくら専門家でも不祥事に対処できない、ということがシロウトにもわかるよう描かれている。
また、リスク発生後は、「何を優先すべきか」をシビアに順位付けして対処することも、ドラマだから、ちょっとズルくて、ダークな部分が多いが、原則は学ぶべきところだ。
ただ、リスク発生後の処理はドラマの通りなんですが、もぐらたたき的で、マネジメントシステム的には、リスクの可能性を予想して、プロセスを計画しておくべきなんですけどね。
ネットの番組評判サイトでは、賛否分かれる作品であるが、個人的には、今後の展開に期待したい。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ447号より)
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