2015年7月30日付の毎日新聞によると
「7月30日日午後3時35分ごろ、東京都荒川区荒川のマンション2階の一室で、トイレ付近に男女が折り重なるように倒れて死亡しているのを訪ねてきた弁当宅配業者が発見した。警視庁荒川署によると、この部屋に住む40代の夫と50代の妻とみられ、いずれも外傷はなく死後2~3日が経過していた」
という。
記事を要約すると、
◇夫はトイレの前で倒れていた
◇妻はドアを30センチほど開けてトイレの中から上半身だけ出すようにして倒れていた
◇妻がトイレに入った後、夫がドアを塞ぐようにして寝込んでそのまま何らかの原因で死亡した
◇妻は出られなくなって脱水症状や熱中症などで死亡した可能性がある
◇夫は体重100キロほどの大柄な体格で病気治療のため薬を服用していた
◇夫婦の親族に荒川署が事情を聴いたところ、夫婦は2人暮らしで普段からエアコンを使っていなかった
◇夫は27日に近所の親戚宅であった法事で酒を飲んで帰宅した
◇妻は28日未明、「夫がトイレの近くで眠ってしまった」と親族に電話をかけていた
◇弁当宅配業者が28日以降、夫婦と会えなくなったため大家と一緒に室内に入り、2人を発見した
という顛末のようだ。
記事の内容から想像すると、要は、
「巨漢の旦那さまが、酒によって帰宅し、トイレの前で眠り、そのまま寝てしまい、そのまま死亡し、奥さまは、トイレのドアが開けられず、脱水症状や熱中症により、死亡した」
ということになる。
疑問なのは、「奥さんは携帯電話を持ってトイレに入っていた」わけであり、なぜ、親族に電話をした時点で、親族に救いを求めなかったのか?である。
仮に、親族が、「旦那さまが眠っちゃってトイレから出られない」ということについて、「半分冗談でしょ」と相手にしなかったなら、110で警察や119で救急車を呼ぶことが出来たはずだ。
「トイレから出られない」という事態は恥ずかしくて、警察や消防に電話できない・・・というような気持でもあったのだろうか。
それとも、なんとか、出られるだろう、と考え粘っているうちに、力尽きたのであろうか?
ちなみに、試しに、実験してみました。
ドアの前に、段ボールに入った50キロ程度(もうちょっと重いかも)になるものを置いてみました。
う~ん、意外にもドアは開けられません。
火災の避難訓練で、防火扉の前にものをおいておかないなど、防火扉の開閉具合や通路確保を確認することはありますが、ドアの前に重量物がなんからのきっかけて置かれる(地震などでドアの前に重量物が転がることはあり得るだろう)と、「ドア自体が開かない」というのは、こうした訓練をする際のチェックポイントとしても、盲点でした。
お亡くなりになったご夫妻は、気の毒であるが、自宅において、「ドアが開かない事態の想定」ということも、認識しておく必要がある。
あと、トイレに、携帯電話を持参することも、重要である。
でも、トイレの便器に携帯を水没させるリスクもあるので、注意が別途、必要ですね。
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