2015720日付の「乗りものニュース」が、

「東京メトロの駅売店「メトロス」の一部が、2015年夏から「ローソン」へ切り替わっていきます。これにより密かな努力の末、地下で受け継がれてきた“職人技”を見る機会が少なくなりそうです。」

と報じていました。


記事によると、

◇最も古い売店は銀座線の浅草、上野、神田、日本橋、京橋、銀座、新橋、虎ノ門、渋谷の各駅にあるもので、1949(昭和24)年から営業している

20154月、東京メトロと大手コンビニチェーン・ローソンは業務提携を発表

◇東京メトロ駅構内に140店舗(625日現在)あるメトロスのうち約50店舗が、今夏から順次ローソンへ切り替わっていく

◇メトロスのローソン化では、「ため銭販売」の“職人技”を見る機会が減る

◇かつて駅売店でよく見られた“職人技”ですが、近年は駅売店でもコンビニやスーパーのようなPOSレジの導入が多くなり、見かけることが少なくなった

◇東京メトロの駅売店「メトロス」にはPOSレジが導入されておらず、いまなおその技術が受け継がれている

◇メトロスの店舗には、1売店に平均して400から500種類の商品がある

◇単語カードやノートに商品名と価格を記載して覚える人もいる

という。


つまり、メトロスのローソン化により、「POSレジ」となり、「ため銭販売」がなくなる、ということなのです。

言うまでもありませんが、POSレジのメリットは、なんといっても商品管理です。

売れ筋商品は、1日の集計を待たずしてわかりますし、どの時間帯、どの曜日に、どんな商品が多く販売されているかわかりますので、売り上げや在庫管理はもちろん、商品補充や品切れ防止といった仕入管理もタイムリーに行えます。


ただ、記事にもあるように、「駅売店では、客をどれだけ待たせないか」がポイントになるので、バーコードを読む込む間に、ベテラン販売員なら、客の出したお金を見て、即座に釣銭を渡す方がスピーディです。

レジだと並びひとりひとりの対応ですが、ベテランの販売員なら、客が四方八方から商品購入を求めても、同時進行で並行に処理されるので、まさに「神技」です。


わたしは、学生時代に新幹線の売り子のアルバイトを経験しましたが、当時のワゴン販売は、バーコードがないため基本的には暗算。

一応、売り子には、電卓も持たされていましたが、客をイライラさせないためには、商品の値段をすべて暗記して、暗算した方が早いのです。


われわれアルバイトは、こんな芸当はできないので、担当は「お弁当やお土産」といった値段の種類が単純なものしかまかせられませんでした。

たまに、ベテランのワゴンに一緒について販売することがありましたが、一番大変なのは、団体客周辺の座席です。

ひとりのお客だけでなく、複数の人が、「ビール、おつまみ」と一斉に声を上げるので、まさに戦場です。

いまは、バーコードシステムなので、客が「そのおつまみはいくらですか?」と聞くと、暗記していないため値段表で確認する販売員がほとんどです。


話を元に戻しますが、東京メトロがローソンと提携したのは、おそらく商品コストや商品管理を考えての判断でしょう。

売店を管理する側にとっては、ローソン化もPOSレジ化もいいことなんでしょうけれど、客側にとっては、「あっ、売店のおばちゃんは、わたしが買うものを分かってくれているし、速い」というささやかなコミュニケーションがなくなるので、職人芸が衰退していくのは、少し寂しいですね。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ447号より)



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