日本におけるマネジメントシステム監査の草分けとも言える重鎮の方とお話しした時のこと。
昨今の監査における認証機関への苦言というか、想いとして「もっと企業経営者にマネジメントシステム監査の有効的な活用を促すような監査をして欲しい」とおっしゃっていました。
要は、もっと企業経営者の経営に対する想いや考え方をインタビューして欲しいと。
5年も10年も内容が見直されていない品質方針があったら、それはおかしい、と監査員は指摘して欲しいと。
実際、「品質方針」を掲げている会社の品質方針をどのように作ったのかをお聞きすると、「事務局が品質方針の事例を集め、自社にも使えそうな文言を選択して作った」、というような話も良く耳にする。
他社の品質方針の書きっぷりを参考にするのはよいが、文言を借りてきて方針にするのでは、確かに「経営者の想い」と実際に行っている日常業務がかけ離れるのも当然だろう。
そもそも論であるが、経営方針は、経営者の創業時の組織の目的や思い入れであり、企業の目指す理想像である。
そして品質方針は、抽象的な企業の理想像を表した表現となっている経営理念の達成に向けた道しるべである。
つまり、「経営理念を、社会情勢など業界環境を鑑みて、現状、どのように捉え、現在の経営環境にどのように対応していくか、どのように現状認識して経営のかじ取りをしていくべきか」を表現したものであるわけで、一般的には、3~5年の中長期的な視点で品質方針はつくられるべきものであろう。
ISOマネジメントシステム規格の中では、「品質方針は組織の目的に対して適切であること」と要求されているが、経営者の経営に対する根っこにある熱い思い(経営理念)と現状認識した経営の方向性(品質方針)が一致していなければ、当然、それらは品質目標と整合してこないわけで、形ばかりのマネジメントシステムとなり、有効的に活かすことはできない。
多くの企業を訪問していると、10年以上、品質方針が改訂されていない企業が、結構多い。
監査員も、目標やその具体的な取組み(活動計画)と振り返り内容については質問しても、品質方針は、さらっとお聞きして「終了」していることも確かに多い。
また、企業においても、「経営に対する想いを踏まえ、かつ、現状を捉えた上での今後の方針」となっているか、自社の品質方針をチェックして欲しいものである。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ397号より)
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