あなたが、「マネジメント(管理)が確実に行われたことの保証」は、どうやって確認しますか?と問われたとしたら、教科書的な回答は、「マネジメント(管理)の実施状況のモニタリングとその結果に基づいて行った修正内容の記録を残すことによって得られます」となるだろう。
マネジメントを学んだことがある人なら「耳にタコ」的な話であるが、一般的には、管理業務を円滑に進める手法として「PDCAサイクル」がある。
言わずもがなであるが、「PDCA」とは、
「Plan(計画)⇒Do(実行)⇒Check
(点検・評価)⇒Act(改善・処置)」
余談ですが、「A」を「Action」とおっしゃる方がたまぁにいますが、Actionを訳せば「行動」になり、「改善・処置」を「行動」につなげることによってマネジメントシステムはスパイラルアップ(どんどん向上)するわけで、「A」を「Action」とする考え方もありですが、基本的には、あくまでも「A」は「Act」の頭文字です。
「PDCAサイクル」に話を戻しますが、つまり、一連の業務を行う上で計画を立てて実行し、結果を評価後改善して次のステップ
へと繋げていくプロセスは、マネジメントする上で、とても重要なことです。
要は、毎日の業務を遂行する上でいかに効率よくタイム
マネジメントして、実行していくかは全ての職業人における課題でもあり、日常業務をする中で常日頃から念頭に置いておくと
良い理論です。
話がどんどん、脱線してしまいましたが、冒頭の「マネジメントが確実に行われたことの保証」ですが、「P」で計画されたことは、それ以後の「D」(実行)、「C」(点検・評価)、「A」(改善・処置)の各段階で記録が取られることになります。
では、PDCAサイクルを活用してマネジメントシステムをスパイラルアップさせるために重要な記録は何かといえば、「C」や「A」の記録になります。
いろんな会社に訪問して、その会社の管理記録を拝見する機会がありますが、個人的にな感想としては、管理記録全体に占める「D」の記録の比率が非常に高いです。
誤解を恐れずに大胆に言えば、「D」の記録は、あまり意味がありません。
具体的に例を挙げれば、例えば、食品工場において、「清掃しました」、「手を洗いました」といった「実行者の記録」をつけるのは一見管理が良くされているように見えますが、現場にとっては「面倒くさい」といえばいい過ぎかもですが、負担が重い話です。
第一、「実行者が決められたことに対して手を抜きました」という「記録」は残すはずがありません(笑)。
実行者が「実行しました」的な記録をつけることが「重要」となる「例外的意味合い」があるとすれば、
◇備忘録として
◇誓約として
の2点でしょう。
つまり、「やったことの物忘れ防止」と「確実にやりましたよという誓い」として「実施記録」をつけることは意味があるといえるでしょう。
したがって、マネジメントシステムをスパイラルアップする上で重要な記録は「C」(点検・評価)と「A」(改善・処置)の記録となります。
これらの記録をモニタリングし、分析することで活用することが大事なのです。
「うちの会社は無駄な記録が多いんです」と感じているときは、まずは、その記録が「D」の記録なのか「C」の記録なのか「A」の記録なのかをチェックして、
◇「D」の記録の比率を下げる(無駄な記録であることが多い)
◇「C」や「A」の記録をより活用する(改善に役立てられていないことが多い)
という観点で検討することが重要なのです。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ411号より)
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