一般論として、自然科学の世界では、重要な概念として、「再現性」という考えがあります。

「再現性」とは、ある研究で示された結果が、繰り返し再現できることを指します。

つまり、自然科学の最大の目的は、普遍的な法則性の発見です。

したがって、ある研究成果の信頼性は「再現性がある」ことを基本形としています。


では、「研究結果に再現性がある」とは、何を持って示せばいいかと言えば、

◇実験の結果が再現可能である
(他の人が同じ結果を出すことができるか)

◇実験の手順が明らかである

という2点になるでしょう。


これは、自然科学における「普遍的な法則性」を立証する方法の常識的な概念ですが、「経営マネジメントシステムの信頼性の評価」も同じような理屈に基づいていると私は考えます。


「経営マネジメントシステムの信頼性」を組織が対外的に示す方法論として、ISOマネジメント規格やエコアクション21の環境経営システム規格などの「マネジメントシステム規格における第三者認証」や「内部監査結果などに基づく適合性の自己評価を経た自己適合宣言」 があります。


「第三者認証」でも「内部監査による適合性の自己評価」でもいいのですが、これらの「マネジメント監査」では、「結果を再現する仕組みがあるか」そして「その仕組みが機能し、かつ、効果的なのか」という点を確認しています。


つまり、例えば、「顧客から苦情を言われ、その内容が記録され、結果として、組織内で苦情発生の原因究明がされ、再発防止策が取られ、顧客にも納得がいく対応処理がされていた」という「事実」があったとします。

「結果」から見れば、「適切な対応が取られていて良いですね」となります。

しかし、マネジメントシステム監査の場合は「この結果は組織の仕組みとして再現性があるか?」を確認します。


要は、「Aさんが苦情処理を担当した場合だけでなく、BさんやCさんが担当してもきちんと苦情の原因究明がされ、再発防止策が取られる組織体制になっていること」を確認する訳です。

つまり「組織に苦情発生の場合の役割と責任権限や対応手順が備わっているかどうか」です。


したがって、ある業務に関して、

◇役割と責任権限は明確か

◇手順は明確にされ、必要に応じて文書化されているか

◇実際にその業務が発生した事例で適切に業務が実施されているか

を確認することで「仕組みが確立していますね」という判断を、監査を通じて評価するのです。


よく「結果論として実施していたのだからいいじゃないか」と主張される方がいます。

しかし、前述したように、それでは「経営システムの信頼性確認としては不十分」なわけで、「その結果の再現性が担保される仕組みが備わっていること」の確認が必要なのです。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ332号より)


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