201558日付の朝日新聞デジタルによると、

「北海道新聞函館支社(北海道函館市 )で嘱託看護師として勤務し、2月に火事で亡くなった女性(当時40)(女性は焼身自殺を図ったといわれている)が同社の男性社員2人からセクシュアルハラスメント行為を受けたとして、遺族が7日、この2人を暴行容疑などで函館中央署に刑事告訴 した」

という。


記事によると、

2人は201412月、函館市 内の飲食店で、女性にひわいな言葉を言いながら、体を触ったり体を押しつけたりするなどの暴行をした

◇被害女性は北海道新聞社に被害を申告、210日ごろから仕事を休むようになった

◇被害女性は221日に函館市 の自宅が火事になり、助け出されたが搬送先の病院で死亡が確認された

◇遺族らによると、北海道新聞社は201412月に女性から聞き取った内容をまとめた報告書を作成した

2人は1月、「(女性に対し)大変不快な思いをさせる言動や行為を行い、精神的、肉体的苦痛を与えてしまった」などとして、女性への謝罪文を書いた

◇遺族は(朝日新聞の)取材に対し、「事実関係の調査を求めたが対応が遅かったため、刑事告訴 した」と述べた

という。


被害女性が受けたセクハラ内容が事実であれば、報道機関として、とんでもないスキャンダルである。

ネットなどで情報を収集すると、被害にあった嘱託社員の看護師の女性は、北海道新聞のセクハラヘルプデスクのような担当部署にすぐに報告しているという。

そして、事実の聞き取り、加害者からの謝罪という型通りの流れがあったと思うが、女性は210日ぐらいから休んでいたということは、もしかしたら、この社内告発により、社内での居場所を失ったのかもしれない。


被害女性の「嘱託社員の看護師」という立場がよくわからないが、本来、北海道新聞職員の健康管理の一翼を担っている看護師が、セクハラを受け、社内の正式なルートで告発しているにもかかわらず、「精神的に病んだ」ということは、北海道新聞社のヘルプデスクの対応にも、問題がある、あるいは、形骸化しているヘルプデスクと思われ、「改善の必要性あり」、ということになるだろう。


セクハラ被害の場合は、加害者からの謝罪といったことだけでは、相当、精神的に強い人でないと、そのまま職場で以前のように勤務するのは厳しいだろう。

加害者の異動やセクハラ被害発覚後の職場環境の定期的な監視が必要であるが、あくまでも想像の域であるが、大したフォロー体制はないに等しかったと思う。


また一般職員でなく、嘱託社員という立場も、社内に相談できる信頼がおける同僚や上司、部下といった人がいなかったと想像される。


北海道新聞社経営企画局は「社員が告訴されたことは遺憾。誠実に調査しているところだが、今後もセクハラ の有無なども含めて詳しく調査する」と呑気なことを言っている場合ではない。

北海道を代表する企業のひとつである北海道新聞社ではあるが、「まともなガバナンスができていない報道機関」といわれても現時点では仕方がないと思う。



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