STAP論文」の話題も今では、すっかりメディアの報道から消えてしまいましたが、元理化学研究所ユニットリーダーの小保方晴子氏が、現在も神戸市内のマンションに住んでいると201558日・15日号の週刊ポストが報じていました。

確か、2014年の10月に、博士号を授与した早稲田大学は記者会見で、「小保方氏が1年程度の猶予期間内に論文指導と研究倫理教育を受け、論文を適切に修正した場合には、学位を取り消すことなく維持する」と発表していたはずです。

しかし、研究活動や研究倫理教育を受ける気配はなさそうなので、おそらく博士号は、取り消しされることになるのでしょう。


学術論文を書いたことがある人なら常識的なことであるが、一般的には、

1)要約

2)序論

3)本論

4)結論

5)引用・参考文献一覧

という構成で書かれる。


なお、関西大学商学部の「論文書き方ガイド」によれば、

 1) 「1 冊の書物や、1 篇の論文を要約したものは研究論文でない」

 2) 「他人の説を無批判に繰り返しただけのものは研究論文でない」

 3) 「引用してこれらを並べただけでは研究論文にならない」

 4) 「証拠立てられない私見だけでは研究論文とならない」

 5) 「他人の業績を無断で使ったものは剽窃であって、研究論文でない」

と論文執筆の注意点が述べられているが、まさにその通りである。


ちなみに、「学術論文の価値」は「引用回数」がひとつの指標とされている。

論文ではないが、私が過去に発表した4冊の著作のうち、一番発行部数の多かった「不祥事を止めるISO思考」(光文社)が、どの程度、学術論文で引用されているのか、ネットで検索してみた。

ヒットした主な論文を列記すると、


◇違反行動の根底にある損失回避性と即時報酬の優位性について

 岡山大学大学院自然科学研究科

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jje/46/5/46_5_336/_article/references/-char/ja/


◇企業とISO

 駒澤大学経営学部西村セミナー

http://www.komazawa-u.ac.jp/~kazov/2009/daichi/zemino.htm


◇ 安全保障輸出管理の視点から見た内部統制

 東京経済大学 現代ファイナンス研究センター

などがすぐに出てきた。

意外といろいろな論文で引用していただいている。

引用いただくということは、それだけ、私の主張が拡散され、多くの人の目に留まる可能性も高まるわけでありがたい。

これからも、賛否含めて議論になるような見解や出版物を発表していきたいものである。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ436号より)