201546日付のJ-CASTニュースで、

「北陸新幹線開業を熱望したはずの地元自治体が、首都圏への出張には飛行機を使うように職員に呼びかけるという珍現象が起こっている」

と報じていました。



記事によると、
◇新幹線開業に対抗して航空運賃が値下がりしたのが飛行機利用の理由

(富山駅~東京駅で通算すると飛行機が450円安い)
◇北陸新幹線の開業で、東京-金沢も東京-富山も約1時間短縮された

(東京-金沢の最短所要時間は3時間51分から2時間28分、東京-富山は3時間14分が2時間8分)

◇富山県や富山市は「運賃によっては飛行機の方が高くなる場合もあり、そういったときに飛行機でなくてもいい」、「飛行機の方が欠航の可能性が高そうであれば新幹線でも構わない」としており、必ずしも新幹線の利用を禁止しているわけではない

ということである。


私は以前、みなし公務員扱いの特殊法人にいたから想像できるが、出張旅費は、2時間も、3時間も余計に時間がかかるということでもない限り、原則的には、「最も安い方法」が推奨される。

したがって、特割換算で、トータルで450円安ければ、富山空港や羽田空港への移動の不便さよりも、「安い」ことの方が優先されるだろう。


実際には、例えば冬場の出張であれば、「雪のため飛行機は欠航するリスクがあるので新幹線利用にします」と出張届けを出せば認められるだろうし、直前に決まった出張であれば、「正規運賃だと高額なので、新幹線利用にします」と申し出れば、決済はおりるだろう。


ただ、新幹線開業で、羽田-富山の全日空便は16往復を維持してもらったようであるが、落ち込みを予想して、小型機になったという。

つまり、さらに飛行機利用者が落ち込むようでは、富山空港と羽田を飛ぶ便が減便される可能性が高く、富山空港の利便性の悪化と経営難を防ぐために、富山の官公庁が取った策が「飛行機利用の奨励」であろう。

変な話、JRの方が、減便リスクが低いですからね。


富山県や富山市は「飛行機利用」にせっせと力を入れていますが、一般の出張者や団体旅行客は、JRを選択するだろう。

やはり、金額面でどっこいどっこいであれば、「時間に正確」なJRを普通は選択する。

したがって、結果的には、ANAは、減便することになるんだろうな、と思う。



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