連日報道されている上場企業である「大塚家具」のお家騒動。
創業者である大塚勝久会長と、会長の娘であり現在社長の大塚久美子氏が経営権を巡って激しく対立し、3月27日に開かれる株主総会に向けて委任状争奪戦(プロキシ―ファイト)を繰り広げている。
この一連の報道をチェックしていて、2015年3月9日付けの現代ビジネスが、会長側に付く長男の大塚勝之専務のインタビュー記事を載せていて、そのある部分に、少し違和感を持った。
それは、「経営方針」に対する大塚専務の考え方である。
インタビュー記事では、「ここまで騒動が大きくなった最大の理由は?」という問いに対して、専務は、「個人的にはここまで騒動が大きくなるような話ではないと思います。会社の経営方針の違いだけの問題ですから。リークかどうか分かりませんが、雑誌などにいろいろ出てしまって。本来、経営方針は内向きの話で、外に向けて言うことではありません。」と回答している。
そもそも論であるが、経営方針と経営戦略は、
◆経営方針
→会社が進んでいく、あるいは進むべき方向や目指していく方向
◆経営戦略
→方針に沿って、事業目標を達成するための経営資源(ひと、もの、かね)の割当
ということではないかと思います。
つまり、上場企業でもある大塚家具が「経営方針は内向きの話で外にいう話ではない」と捉えている点に違和感を覚えるのです。
非公開企業であれば、「経営方針を外部に示さない」という考えもアリかもですが、上場企業であれば、株主はもちろん消費者に対しても、「経営の透明性」という観点から、経営方針を表明するのは当然でしょう。
経営戦略も表明していいと思いますが、「経営方針に沿った事業目標達成のために経営資源をどう割り当てるか」「具体的にどういう手法で事業目標を達成させていくか」ということが経営戦略ですから、この部分は企業独自のノウハウもあるので、どこまで開示するかは競争相手もいるので程度問題ですし、「詳細については内向きな話」と捉えてしかるべきでしょう。
つまり、大塚専務は、「身内で話し合って決めた経営方針を世間様に対して、ばらした久美子社長が騒動の原因」と認識している点が、「なんか変だぞ??」と思ったのです。
話は少し変わりますが、サッカーの日本代表監督が、3月12日にバヒド・ハリルホジッチ氏(62歳、ボスニア・ヘルツェゴビナ)に理事会の承認を得て正式に発表された。
これに対して元日本代表の城彰二氏が、「誰が監督になっても現状の日本サッカー協会の組織としての考え方や体質が変わらない限り、何も変わらない」と異議を唱えた。
城氏が呈した異議を紐(ひも)解くと、
◇過去の代表チームは、監督が交替する度にカラーが変わってきた
◇協会が明確なビジョンを持たず、すべてを監督に丸投げ
◇したがって、継承されていく蓄積や財産も生まれてこない
ということなのだ。
まさに城氏の指摘は、「サッカー協会が方針を明らかにしてちゃんと外に発信しないこと」を問題視しているわけだ。
わたしも城氏の考えには同意する。
このことは、大塚家具にも言えるわけで、過去の成功体験に基づくビジネスモデルに囚われすぐることなく、経営方針を外に対しても明確にして、消費者に選択してもらうものである。
そのうえで、継承されるべきもの、変えていくべきものを販売データからしっかり分析し、議論して、戦略を練っていくことが大事なのである。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ428号より)
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