2015年3月12日付のテレビ朝日の映像ニュースで、
「12日で廃止となった「トワイライトエクスプレス(大阪⇔札幌。22~22時間50分。)」に加えて、実は唯一、残っている最後のブルートレイン「北斗星(上野⇔札幌。約16時間)」も、13日の出発をもって廃止となることが決まっています」
と報じていました。
報道の通り、北斗星は3月13日で定期寝台列車としての運行を終え、しばらくは臨時列車として走るようです。
このトワイライトエクスプレスと北斗星の廃止により、定期運行する寝台特急は、上野と札幌を結ぶ「カシオペア」、東京-出雲間を結ぶ「サンライズ出雲」、東京-高松間を結ぶ「サンライズ瀬戸」のみとなります。
古い話ですが、青函連絡船が廃止され青函トンネルが開業したのが1988年。
本州と北海道が鉄道でつながった時は、感動しました。
青函トンネル開業前は、飛行機の運賃が高額で、ビンボーな本州の学生が北海道旅行するとなると「JRの周遊券」を利用して、鉄道と青函連絡船を利用して北海道入りするのが一般的でした。
北海道への周遊券は、出発地から北海道に入るまでは急行列車が利用できたので、上野発の場合であれば、「寝台急行津軽」や「寝台急行八甲田」を利用して青森まで行き、青函連絡船に乗り、まさに「はるばる来たぜ函館」の気分で函館に降り立ちました。
北海道へ向かう寝台特急が次々に廃止となる技術的な理由は、
「北海道新幹線の開業で青函トンネルの架線が在来線仕様の2万ボルトから2万5千ボルトになり、現在使用している電気機関車が走れなくなるから」
という理由だそうです。
もちろん、休日以外の旅客数の低迷や車両の老朽化といった問題もあると思いますが、「北海道新幹線の開業」が大きく影響していることは間違いありません。
これで、青函トンネルを通過する寝台は「カシオペア」と「寝台急行はまなす(青森⇔札幌)」のみとなりますが、おそらく2016年3月の北海道新幹線の開業にあわせて、廃止してしまうのではないでしょうか。
北海道新幹線は開業しても、まだ「新函館北斗」までの開業で、札幌までの延伸は、早くても2030年なので、「早朝に札幌に到着する寝台急行はまなす」はなんとか残して欲しいが難しいのだろうか。
北陸新幹線も開業することで、世間は沸いているが、沸いているのは「東京と北陸(石川、富山)」であり、「関西と北陸(富山)」は、在来線特急の「サンダーバード」や「しらさぎ」が金沢止まりとなり、関西への移動の利便性は悪くなる。
新幹線は基本的に東京から全国各地に伸びるイメージで建設されていくから、一部区間が開通すると、その区間の在来線は第三セクター化し、特急も廃止になるため、北陸新幹線でいえば「金沢以東」は、死角となり不便になる。
月並みであるが、新幹線開業は東京を中心とした都市間移動の利便性は高まるが、新幹線開業区間の在来線利用者にとっては、利便性が悪くなるという皮肉さも併せ持つものだな、と思う。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ428号より)
【好評発売中!】
『ちょロジ ニュースで学ぶ7つの思考法』(パブラボ刊)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4434176552/bloglogcom-22/ref=nosim/
【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓
(パソコンでアクセスしている方)