2014年10月に東証マザーズに上場した「築地銀だこ」という「たこ焼き」の全国チェーンがある。
「粉もの商売で上場」とは、すごいことである。
東洋経済をはじめ、数々のビジネス誌で、銀だこについて紹介されていたので、まとめてみたい。
銀だこは、佐瀬社長が「1988年に群馬」で、愛車を売った40万の資金を元手に創業したという。
当時は、たこ焼きだけでなく、焼きそばや大判焼きも扱っていた。
しかし、これらは、「作り立て」でないと美味しくない。
けれども「焼く時間」があると、お客は逃げてしまうので、どうしても、作り置きしてしまう。
すると、美味しくないから売れない、という悪循環になる。
そこで、佐瀬社長は、商品を「たこ焼きのみ」に絞ったのだ。
「たこ焼き」は、「作る過程が見世物」になるからだ。
この戦略は当たり、店舗を拡大していった。
しかし、今度は、たこ焼きの材料である「たこ」「紅ショウガ」「青のり」といった食材調達で苦労した。
これらの食材は「ニッチ」なので、安定調達が難しい。
つまり、店舗数が増え、規模が拡大したことで、食材調達に対するリスクが発生したのだ。
そこでとった戦略が、タコを食べず、獲らない国に、タコの獲り方を指導して、契約漁業で安定供給を図ったのだ。
次に、規模拡大でリスクとなったのは、たこ焼き(商品)の品質と従業員の教育。
そこで、「完全自社特注のたこ焼き機械」を作らせ、銀座に研修所を作って、教育を徹底したという。
一般的には、規模拡大によりリスクが生じれば、リスクを分散させるために、関連の事業を立ち上げて、リスクをカバーする作戦を取る。
しかし、銀だこは、あくまでも「たこ焼き」にこだわったのだ。
銀だこが成功したのは、「一点集中」でしょう。
たこ焼き専門店として確固たる地位を築いたからこそ、「たい焼き」など、他の粉ものに進出しても、「たこ焼きの銀だこの系列なんだぁ」と消費者からも信頼される。
そして、「たこ焼き専門店」だからこそ「ノウハウが詰まっていて、他のたこ焼きよりも美味しいハズだ」と消費者へのマーケティングをやりやすい。
話題は全然変わりますが、お笑い芸人でいえば、今日(1月16日)が48回目のバースデーである「ダンディ坂野」さん。
彼も銀だこ同様、「ゲッツ」の1点集中である。
「ゲッツ」にこだわり他のネタをやらないことで、誰からも覚えられ、「ゲッツ」というワンフレーズが、CMでも使いやすいのだという。
銀だこの「成功」した「一点集中」という法則は、わたしたちがビジネスを考える上で、参考になると思う。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ420号より)
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