2015年2月26日付の読売新聞によると、
「警察庁は、企業などの知的財産権を侵害したとして、全国の警察が昨年1年間に摘発した事件が前年より50件増の574件で、統計が残る1986年以降で最多だったと発表した」
と報じていました。
記事によると、
◇企業の知的財産の意識が高まっていることから、産業スパイへの罰則強化を盛り込んだ不正競争防止法の改正案が今国会中に提出される見通し
◇警察庁によると、営業秘密侵害事件は前年より6件増の11件
◇摘発者数は13人
◇研究データを韓国企業に持ち込んだとして東芝の提携先企業の元技術者の男が不正競争防止法違
反(営業秘密開示)で逮捕・起訴された(公判中)
◇ベネッセコーポレーションの顧客情報を流出させた元システムエンジニアの男も同法違反(営業秘密複製、開示)で逮捕・起訴された(公判中)
◇警察庁によると、転職先で使うため、顧客名簿を持ち出すケースが目立つ
という。
私の感覚では、「ひと昔前」でも、転職の際にデータを持ちだすことはあったと思う。
ただ、以前は、なんでもかんでもデータになっていないため、コピーで持ち出すしかないデータもあったと思う。
そのため、コピーの手間や持ち出したい書類が膨大になるため、断念していたこともあると思う。
その点、今では、「電子データ」として管理されているものばかりだから、本気で持ち出そうと思えば、メモリースティック1本あれば、相当量のデータがサクッと持ち出せてしまうのだ。
15年以上前のわたしの経験では、同僚に転職の気配がある時は、「個人のノートパソコンや携帯を購入している」であった。
その当時ら、会社が業務で使用するパソコンや携帯電話は、会社から「貸与」されるケースが多かったが、貸与されているにもかかわらず、個人のノートパソコンや携帯を購入するということは、資料や顧客連絡先を自分のパソコンや携帯に入れたいからである。
かつて、わたしの上司が同業他社にヘッドハンティングされた際に、新しい自分用のパソコン(一見すると、貸与されているパソコンと同じメーカー品なので、よく見ないとわからない)を購入されていたので、「転職されるんですか?」と聞くと「そうや、よくわかったなぁ」といわれたことがあったが、「転職が決まる」と、人間、考えることは誰もが一緒である。
現在、裁判になっている営業秘密や特許などを取得している知的財産の場合は、「持ち出すことはもってのほか」で、仮に「持ち出す」としても「頭の中の記憶」にとどめておくべきである。
ただ、顧客など取引先の情報は、営業情報は、営業秘密であり、もちろん持ち出しは大問題であるが、誤解を恐れずに言えば、単純な住所や電話番号は、退職の挨拶もあるし、在籍中にメモっておくレベルは、人づきあいの常識の範囲として許されても、個人的には許されてもいいと思う。
というのも、逆の立場で、自分の取引先の担当者が、突然退職していたり、退職後に在籍中はバタバタだったのでご挨拶できませんでしたが・・・、といった挨拶状がないまま、消えてしまっていると、「ビジネスライク過ぎて寂しいなぁ」と感じることはしばしばある。
「仕事で関わりがなくなったら一切連絡を取らない主義」という人もいるが、なんだかそれでは、世知辛いよな、と思う。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ426号より)
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