2015年2月11日付の読売新聞(電子版)が、
「STAP細胞の論文不正で、小保方晴子・元研究員ら関係者の処分を10日発表した理化学研究所は今後、研究費の返還請求について検討を急ぐ」
と掲載していました。
記事では、
◇国際出願した特許も、取り下げに向けて、米ハーバード大と協議している
◇理研の加賀屋悟・広報室長は、「検証実験の費用や、不正とされた研究費について返還を議論中」と答え、1、2か月で結論を出す
◇返還請求額の見積もりは、簡単ではない
◇多くの専門家が「科学的に無意味」と指摘する中で、理研は1500万円かけて検証実験を進めた
◇小保方氏が若山照彦氏(現山梨大教授)の研究室にいた頃に行った研究は、どこまでが不正かの見極めは困難だ
との状況を報じていました。
他のメディアの報道を見ていると、理研は、窃盗罪などでの刑事告訴も検討しているという。
法律的な問題は、司直が理研の刑事告訴を受理するかどうかなので、判断を譲るが、個人的には、「理研はいまさら、自分たちの管理不行き届きについて何を言ってるんだ」と思う。
刑事告訴したところで、おそらく「理研内部のES細胞を小保方氏が盗んだ」ということは、まず立証できないし、小保方氏も認めるはずがない。
また、検証実験も、専門家の間では無意味といわれても、世間一般の疑問に答えて、理研の判断で実施したわけで、小保方氏サイドに求めるべきものでもない。
そもそも、「不正」と理研内部で認定された研究についても、研究論文事態について、画像のキリバリ問題はともかく、小保方氏サイドに「不正との認識」はないわけで、争ったところで、泥沼である。
そもそも、ロクに理研内部でSTAP細胞の研究成果について、まともに検証せずにネイチャーに投稿し、大々的に記者会見を開いて、「広報活動しまくった」のは、理研の責任であり、小保方氏サイドではない。
研究成果について疑念がもたれた時に、今の事態を想定すべきは、組織の責任であり、いち研究員の小保方氏がかぶる話ではない。
もちろん、「小保方氏が故意に不正な研究をしていたと立証できる」なら別であるが、本人が「正しく実験した」と本心で考えているのであれば、結果として「過失によるES細胞の混入」や「STAP現象は存在しない」ということであったとしても、それは、組織が追うリスクである。
そもそも、科学の世界は、「結果として無意味な結果になる研究」は、山のようにある。
それに対して、いちいち個人がそれにともなう費用負担を負わされていたら、怖くて誰も研究者などにはなれない。
理研広報は、「小保方氏を刑事告訴する」あるいは「返還請求を行う」と世間に発表することで、小保方氏問題に対する世間の声に答えたのだと思うが、「組織マネジメントに精通している社会人」であれば、「理研の対応は、自らの組織管理の不備を一個人に押し付けるもので誤りである」と余計に「理研の内部統制機能不全」を感じるだけであると思う。
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