小泉政権時代の自民党の幹事長であった武部勤氏は、自らを「偉大なるイエスマン」と自認していました。
当時、武部氏が幹事長に就任した時は、サプライズ人事といわれましたが、ワンフレーズで物事を表現することが得意な小泉総理の意向を忠実に党内の統制・統括に生かし、郵政解散では造反議員を出しながらも、長期政権の礎を築いた功労者として称えられています。
しかし、一般論ですが、ビジネスの世界で、「イエスマンばかりが多い会社」になってしまったら、どうなるでしょう。
カリスマ創業者が一代で築き上げたような組織は、社長が出した方針や仕事のやり方に、檄を飛ばし、業績を伸ばし続けてきた会社も多くあります。
しかし、この体制を長く続けていると、自然と、社内には、イエスマンしかいなくなります。
イエスマンが多くなると、社長の顔色を見ながら仕事をするようになり、自分で考えて意見を言うことがなくなります。
つまり、「常に指示待ち状態」になります。
業績が上がっているときは、社長に「社員にはアイディアを出させないんですか?」とお聞きすると、
「社員に何か考える時間を与えることは無駄である。考えたってロクな意見は上がってこない。考える時間を与えるぐらいなら、指示を忠実にこなしてもらった方がいい」
とおっしゃる社長もいらっしゃいます。
また、逆に、社長によっては、
「下から意見を自由闊達に上がってくる会社にしたいが、うちは、誰も意見を言わないんです」
とおっしゃられる方もいます。
「ロクな意見が出てこないなら社長が指示を出して忠実にこなしてもらった方がいい」
「社員の誰ひとりとして提案してこない」:
上記のいずれの状況も、「イエスマン」ばかりを作ってきた組織体質(経営者気質)の問題です。
つまり、
「意見を言うと否定される」
「提案すると、既存の仕事に加えて、資源も提供されぬまま仕事が増える」
といったような組織体質があるから、
「いわない方が得、言うだけ損」
という発想で仕事をするようになり、実権を握っている人だけを見て仕事をするようになるわけです。
社長自身が、自分の「経営的直観」が優れていて、
「自らの直感が鈍った時は会社も衰退するとき」
「自らが経営の一線から退いたとき=会社をたたむとき」
という覚悟であれば別ですが、組織をは継続的に成長させていこう!という方針であるならば、
「イエスマンばかりの会社」→「意見や提案が上がらない会社」→「顔色ばかり見て仕事をするため工夫や改善する能力が身につかない人材が蔓延する(人が育たない)」→「結果として会社は成長しない」
という道を会社はたどることになります。
月並みですが、「イエスマンのいない(少ない)会社」をつくるためには、
「突拍子もない意見」
「自由に意見を出し合える社内風土」
を作るしかありません。
つまり、社員の意識改革も当然必要ですが、社長をはじめ経営層が変わらないと、組織体質は変わりません。
短期的に見れば、「自分が指示を出した方が楽」ではありますが、長期的視点では、確実に組織は衰退します。
社長に忠実に従って出世してきた幹部にとっては、その方が、居心地がいいし、自分の定年までの年数を考えれば「変わらない方がいい」とまず間違いなく考えると思います。
しかし、「会社を継続的に成長させていきたい」のであれば、社長、そして偉大なるイエスマンの幹部から変わるしかないのです。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ402号より)
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