少々、マニアックな話題で恐縮ですが、
「企業の仕事のやり方(マネジメントシステム)を国際的なマネジメントシステム規格で評価してお墨付き(認証)を与える制度(ISOマネジメントシステム認証制度)」
がある。
日本で普及し始めたのは、1990年頃からなのですが、いまや、製品やサービスを国際的に取引する企業では、発注元企業から、この認証を持っていることが取引の条件となっていることは当たり前になっている。
詳細は省きますが、この制度では、主に、
◇認証企業との取引を望む企業(発注者、消費者)
◇認証してもらいたい(もらった)企業(受審企業、登録企業)
◇認証する機関(認証機関)
◇認証する機関にお墨付きを出す機関(認定機関)
が関係者として登場します。
もう、10数年以上前から言われていることなのですが、この認証制度を「ビジネス」として捉えると、競争は激化しています。
つまり、認証機関の顧客の獲得合戦は、年々熾烈になっていて、要は、「ダンピング合戦」そのものです。
何の世界でもそうですが、ダンピング合戦になると、まず削られるのが「認証機関で審査を実際に行う審査員の報酬」です。
その結果、若い世代には「将来を託せる魅力ある仕事」とは映らず、現在の審査員の平均年齢はどんどん上がってあがっており、各認証機関の悩みは「良い人材確保」です。
審査自体は、そのほとんどをインタビュー形式で実施されるので、その審査する企業の業務プロセスや技術的な知識を熟知していることはもちろんですが、「相手とのコミュニケーション力」が、結果としては最も重要です。
ただ、そういう「いい塩梅のコミュニケーションをとりつつ効果的な審査ができる人材確保」は本当に難しいので、若い優秀な人材が入ってこれない仕組みとなっている現実は、この制度の劣化に拍車がかかってしまうのです。
そして、「審査員報酬の激安化」よりも、もっとひどいのが「競争激化により実際には審査をまともに実施していない認証機関」も出てきているので、こうなると、「制度の根幹を揺るがしかねない」事態に陥っています。
この制度の「信頼性確保」のために、「認証機関を審査する認定機関」が存在するわけですが、私見ですが、「認証機関を認定機関が審査する」というシステムだけでは、この制度の健全化は図れないでしょう。
つまり、予告監査である以上、事前に、「形を整えてしまう」ことで、実態はわからないわけです。
したがって、
◇認定機関による抜き打ち監査
◇認証機関同士による監査(予告監査と抜き打ち監査)
をする仕組みにしなければ、制度の信頼性はますます劣化していくでしょう。
制度が劣化すれば、そもそも「認証を取引の条件とする」意味も発注先からしたら、なくなるわけです。
現在の制度では、「認証業界が自分で自分の首を絞めている状態」なので、なんとかしないと、10年先のこの認証制度の未来はお寒いものになってしまうでしょう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ400号より)
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