マネジメントシステムの第三者監査を10数年継続している会社に、依頼があった社内研修会の打合せで訪問した時のこと。
品質保証の担当者と、「マネジメントシステム認証制度」に関する世間話になった。
担当者いわく、
◇第三者監査を実施する機関(審査会社)からの乗り換え営業が増えた
◇最近の監査では指摘が何もなく監査がマンネリ化している
◇監査で不適合指摘はともかく、推奨事項的コメントがないと付加価値を感じない
◇監査を受け始めた当初より、客観的になるほどと思える質問や気づきが減った
といったことをおっしゃられていた。
手前味噌になりますが、監査を受審する企業の担当者が、第三者監査に対して、こうした感想や要望を持つことは、2007年5月に上梓した拙著「不祥事を止めるISO思考(光文社刊)」で、すでに予想していた。
http://www.febe.jp/product/27390
詳細は省きますが、ポイントとしては、
◇多くの審査機関の審査員が外部委託されている契約審査員であること
◇外部委託されている審査員の契約単価が年々目減りしていること
◇監査に対する審査員の専門性の認定機関からの要求が高まったこと
などから、想定できたことでした。
つまり、簡単に言ってしまえば、
◆契約審査員が仕事を審査機関からの審査委託件数を減らさないようにするため当たり障りのない審査結果としている
◆第三者審査の優位性である客観性を指摘できる審査員が監査を担当できていない
のである。
冒頭で触れた企業担当者は、ずばり、
「審査機関にお願しているのは、交通費だなんだという、ちまちました審査経費を気にせずに、審査員を派遣して欲しい。私たちが、見えていないもの、考えてもみなかったことを気づかせてくれる審査員、極論を言えば、サービス業など全く違う分野(注:この企業は製造業)の出身の審査員を監査担当にして欲しい」
と審査機関に要望しているそうです。
もちろん、マネジメントシステムの第三者監査は、その企業の顧客企業が監査を受けることを要求していることが多い。
その観点から考えると、第二者的な視点の「監査対象企業に対する専門性」が必要でもあろう。
しかし、監査を受けている企業自身が「組織のマネジメントレベルや職員の認識などさらなる向上」を期待している場合は、「餅は餅屋」的な視点ではなく、「その企業の業種に精通していない審査員の視点」を期待していることが、実は、かなり多いのだ。
マネジメントシステム監査は有効期限が3年間であるため、登録時は「初回登録審査」を受審し、1年後、2年後は定期審査を受審し、3年後には更新審査は受ける仕組みとなっている。
定期審査では、監査に対して、お金を支払う企業ニーズにもっと考慮した、柔軟な視点で担当審査員を審査機関は決めた方が、長年に亘って監査を受けている企業にとっては望まれているケースが多いのであろう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ370号より)
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