2014年10月15日付の読売新聞が、
「東京メトロは10月15日に、丸ノ内線南阿佐ヶ谷駅で15日未明、駅出入り口のシャッターが閉まったままになっていたため、始発電車の利用客らが電車に乗り遅れるなどのトラブルがあったと発表した」
ことを報じていました。
このトラブルの概要は、
◇宿直の駅員2人がそろって寝坊した
◇始発電車の運転士が駅構内の照明が暗いことを不審に思い、指令所に通報した
◇東京メトロによると、早番の宿直は通常、午前4時半に起床し、4時45分までに3か所ある駅入り口のシャッターを開けることになっていた
◇阿佐ヶ谷駅では早番の宿直が2人いたが、いずれも目覚まし時計をかけていたのに起きることができず、指令所からの電話で目を覚ました
◇始発電車は同5時3分に同駅に到着したが、シャッターを開け始めたのは、その4分後だった
◇34人が始発電車に乗り遅れたほか、始発電車の乗客2人は一時、駅構内から出られなくなった
という。
このニュースを見て、「東京メトロなのに、へぇ~意外」と思ったことがある。
それは、駅の出入り口のシャッターが開いておらず、駅構内の照明がつけられていなくても、指令所では、それを監視できないということだ。
言わずもがなであるが、鉄道は、信号機やATSなど「制御システム」の塊である。
しかし、運転システムは制御システムや監視システムが働いていても、人(駅員)や駅施設に関しては、「業務が直接的に監視できない仕組み」というのは、少し驚きである。
「シャッターが開けられていない」「駅構内の照明が点けられていない」といったことは、「運行開始条件」という制御システムとしてコントロールできるはずである。
一般的に、「寝坊」の再発防止策は、
◇目覚ましを複数セットする
◇目覚ましを手の届かないところにセットする
◇目覚ましのアラームを時間差でなるようにする
◇起床時間に空調をセットする
◇運行管理者から宿直に電話する
といった「策」が出される。
もちろん、こうした措置も大事ではあるが、歴史ある巨大な地下鉄である東京メトロであるから、この程度の策は、通常、実施されているはずである。
基本は、「宿直駅員の責任感と自覚の強化」という精神論であると思うが、宿直担当者だけに頼る仕組みも巨大組織としてどうかと思う。
「運行開始条件」を明確にして、指令室等で監視し、異常を即座に確認できるシステム的な改善も必要であると思う。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ407号より)
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