2014年10月9日付の産経新聞によれば、
「埼玉県警所沢署に所属する20代の男性巡査が8月、交通取り締まりに向かう際に飲酒状態でバイクを運転した疑いが強まり、県警が10月10日に道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで男性巡査を書類送検する方針を固めたことが10月9日、捜査関係者への取材で分かった
ということを報じていました。
記事では、
◇男性巡査は所沢駅前交番で勤務していた
◇今年8月、飲酒後に交番のバイクを運転し、所沢市内の交通取り締まり現場に向かった
◇交通違反の現場では、実際に取り締まり業務に当たった
◇現場にいた同僚の署員らが酒のにおいで気づき、検査した
◇検査結果は、基準を上回るアルコールが検出された
◇県警監察官室の調査に対し、男性巡査は飲酒の事実を認めている
◇県警は、男性巡査に対する懲戒処分を検討している
◇警察官の飲酒をめぐっては、静岡県警の男性巡査部長が二日酔いで車を運転して昇任試験会場に向かった
◇静岡県警の事件は、6月に道交法違反容疑で書類送検されるなどしている
という。
これらの「警察職員の飲酒」について、「個人の職業モラルの問題」「プロ意識の欠如」と片付けてしまえば、確かに、そのぐらいの基本中のレベルの問題なのかもしれない。
しかし、「警察職員の管理」という「マネジメントシステム」の視点で少し考えてみたい。
例えば、輸送業においては、運行管理者が、始業前点検で、アルコールチェックが義務付けられており、現在では、アルコールチェッカーによる検査は当たり前。
そして、検査以前に、社内ルールで、業務にあたる何時間前から飲酒禁止、などといった規定が定められている。
また、以前、ある航空会社の客室乗務員の方にお聞きしたら、「乗務の12時間前の飲酒は禁止」というルールがあるとおっしゃっていました。
このように、「勤務にあたるに際してのルール」は定められているし、チェックの仕組みもある。
しかし、埼玉県警の事件の場合、交通違反現場が発生し、バイクで出動したということは、「出動前の点検(アルコールチェックなど)」はもちろん、「勤務中の飲酒」に関しても管理がされていなかったことになり、「警察署という職場における飲酒管理の仕組み」がない、あるいは、ちゃんと実施されていないということになる。
男性巡査に対する処分は懲戒や戒告といった措置が取られるのであろう。
しかし、それで「はい、終了!」では、ダメだ。
警察における「勤務中の飲酒」、「飲酒者の出動」の根本原因を究明し、「警察署における業務管理の仕組み」を改善しなければ、埼玉県民はもちろん、国民も「おかしい!」と声を上げるべきだと思う。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ406号より)
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