2014年9月30日付の毎日新聞が、「御嶽山噴火:山頂周辺の地震計故障し、5基中3基データなかった」と報じていました。
記事によると、
◇長野、岐阜両県が県境にある御嶽山の山頂周辺に設置した地震計
が故障していた
◇故障していたのは、5基中3基
◇原因は、老朽化による故障で、9月27日の噴火時はデータが取れない状態だった
◇このうち長野県設置の1基は火口に最も近い御嶽山頂にあった
◇気象庁火山監視・情報センターは「データがあっても噴火警戒レベルを引き上げられた可能性はないが、火山活動の推移を追う上で、特に山頂のデータがない影響はある」とコメント
だという。
今回の噴火事故で、助かった人のインタビューをテレビや新聞で拝見すると「御嶽山の警戒レベルが1だったことが悔やまれる」という感想が多い。
実際のところ、気象庁がコメントしたように、地震計が稼働していても「噴火警戒レベル」が引き上げられたか、疑問ではある。
しかし、今後の火山の噴火予測をするうえで、「噴火前と当日のデータが観測出来なかった」という意味は大きいはずだ。
長野県の地震計は土砂災害対策で1997~2000年度に設置しているが、老朽化や落雷などで毎年のように補修が必要なため、昨夏以降は2基が故障したまま放置されていたという。
(長野県と火山観測で連携する名古屋大学が近々、地震計を設置予定だった)
また、岐阜県は2001年に火山対策で地震計を2基設置したが、1基はスキー場の電源で動くため、夏場は稼働していなかったというから、今回の噴火予測という観点では、「有効性がないし設置個所の妥当性も疑わしい」わけだ。
今回の噴火事故で亡くなった人の多くは、噴石による衝突が原因と思われるケースがほとんどだという。
つまり、噴石から身を守る手段が登山者にはなかったのだ。
しかし、同じような「火山」である浅間山には、噴石対策のシェルターが山道に設置されている。
今回の噴火事故は戦後最大であり、なんとなく世間一般では、「自然災害だからしょうがない、運がなかった」という捉え方が主流のような気がする。
「人災である」とまでは言わないけれど、きちんとマネジメントされていれば、「犠牲者をもう少し防ぐための手段」は講じることができたのではないかと思う。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ405号より)
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