コンサルタント仲間の友人が「顧問先のマネジメントレビューをやってきました」と自嘲気味に言う。 

「自嘲」するのは当然で、マネジメントレビューは、その会社の経営者が自ら実施すべきもので、コンサルタントは「お手伝い」や「助言」はするにせよ、主体的にやるべきものではない。

「やれ」と言われるのであれば、半分冗談だが、「責任と権限と予算と追加のコンサルタント報酬をください」といいたい(笑)


話を元に戻すが、実際、マネジメントレビューの役割は、

『活動成果とプロセスを振り返り、翌年以降の経営方針や目標、活動計画、必要な業務の仕組みや経営資源を見直す場』

である。

したがって、言わずもがなであるが、マネジメントレビューは、

【経営者が自ら実施するもの】

である。


しかし、冒頭の笑い話のように、コンサルタントに「マネジメントレビューをやってください」と依頼したり、または、組織の事務方に「マネジメントレビューの記録を作っておけ」と経営者が指示するようでは、経営者としては失格である。


「経営者失格」というのが言い過ぎであれば、

◇マネジメントレビューの本来の役割を経営者は理解していない

◇「経営判断する場」=「マネジメントレビューをする場」という捉え方をしていない

◇いままでその組織が実施してきたマネジメントレビューというべき場に経営者が経営判断に必要な情報が上がってきていない

◇マネジメントレビューは「形式的な書類を揃える行為」と誰かにウソを教えられた

というのが、このような状況が生じている真相であろう。


「マネジメントレビュー記録を見る限り、事務局が作文したのが実態ですね」

というような感想を私が経営者に伝えると、「事務局は何も言わなかったので任せておいた」と言い訳するケースが多い。

しかし、これでは、「子供が、通知表を見せに来なかったから学校での様子が分からない」というのと一緒である。

子供の教育に関心があれば「おい、今日は終業式だったはずだけど、通知表を見せてごらん」と確認するはずである。

その上で、子供が「塾に通いたい」といえば、それが必要なことなのか親は判断できるし、「テレビの視聴時間は12時間以内」というような生活習慣の見直しも親として指示できるわけだ。


それにしても経営者にとって「経営者による見直し」とは「よく年以降の経営方針や目標などを計画する」際にとっても重要で、あたり前の概念であるはずだし、より「実施精度を向上させたい」、「だからマネジメントシステムを勉強しよう」と思うものだと考えるが、そうではないケースがメチャメチャ多いみたいなのが、とっても不思議なのである。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ293号より)



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